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2020年3月6日更新 12363

タミヤ1/35MM軍用車両「シムカ5」がプラモ初心者におすすめな3つの理由

多くのモデラーに長い間愛されているタミヤ1/35MMシリーズからシムカ5の製作を軸として軍用車両であるシムカ5との組み合わせの相乗効果が高いオブジェやジャンルをご紹介します。手のひらサイズのシムカ5だからこその楽しみ方をお楽しみください!

OutSeekers編集部

OutSeekers編集部

プラモデル作りたいけど、失敗するのは怖いですよね

プラモデル作りを始めたての頃は誰しも「失敗」を恐れて新作を手にするのを躊躇してしまうと思います。当ブログでもこれまでに初心者向けの記事をいくつかアップしてまいりました。



基本的に安価自分が作りたいものという視点からアイテムをセレクトしてきました。今回もこのように比較的安価でありながら作りごたえ十分なアイテムをピックアップしてご紹介していきます。

レトロなフォルムが可愛いタミヤ1/35MMシリーズ「シムカ5」

今回紹介するのはタミヤ1/35ミリタリーミニチュアシリーズ(MMシリーズ)の「シムカ5」です。

タミヤ公式サイトの注釈によるとイタリアの人気車「フィアット」の初代モデルをフランスのシムカ社で生産したモデルです。1936年から1940年までに生産されたモデルとのことですが、現代でも通用しそうなくらい可愛いフォルムです。

MMシリーズは第二次世界大戦時に列強国が使用した戦車や軍用車または兵士や戦時装備品などをキット化したもので多くのモデラーの注目を集める人気シリーズです。1/35と1/48の2種類のスケールがありそれぞれが充実したキット群を擁しています。

「シムカ5」がプラモデル初心者におすすめな理由3点

多くのモデラーを魅了してやまないMMシリーズですが1/35シムカ5が初心者にとっておすすめな理由は以下の3点です。

  1. 価格が手頃!
  2. ビギナーの方にも作りやすい!
  3. コレクションアイテムとしてちょうど良い1/35サイズ!

①失敗してもまだ許せる「お手頃価格」

1/35シムカ5ボックスアート

多様な品揃えを誇るMMシリーズの中でも筆頭格といえばまずは戦車が挙げられます。

確かに戦車モデルは組み立ても塗装も「やり込み度」が非常に高いです。またジオラマなどの背景を作らなくても単品でカッコいい仕上がりになりますので正にスケールモデルの王者の貫禄たっぷりなのですが価格が少し高めです。1/35戦車の価格は、安くても3000円前後で、4000円を超えるモデルも多くあります。まだプラモデル作りを始めたばかりの方や特にこれからプラモデル作りを始めようかなと考えている方にとっては、心理的ハードルは高いでしょう。

その点シムカ5の価格は税込で1400円であり(ネットだともっと安いです)見た目もカッコいいドイツ軍の軍用車両ですので、プラモデルとしては安く購入出来て仕上がりも楽しめる、コスパ抜群のモデルなのです。

②ビギナーの方にも作りやすい!

1/35シムカ5購入時パーツ

手頃な価格であるシムカ5は組み立ての難易度もそれ程高くはなくプラモデル作りに慣れていない方でも休日を1日使えば十分組み立てを終えられると思います。細かいパーツや切り出しに注意が必要なクリアパーツなどもあるのですがパーツが接着するまで指やピンセットで押さえておくといった作業をしていると「プラモ作ってる!」という満足感に浸れる事でしょう。シムカ5はほどよい難易度と制作の満足度が非常にすぐれたアイテムと言えるでしょう。

③コレクションアイテムとしてちょうど良い1/35サイズ

1/35シムカ5インテリアアイテムとして3

シムカ5おすすめの理由の3つ目は「ちょうどいいサイズ感」です。通常自動車のプラモデルだと1/24スケールがメインですがたくさん作る上ではちょっと大きい場合もあります。日本の住宅事情を考慮するとこの1/35スケールというのは非常にありがたいサイズ感です。全長10cm未満と非常にコンパクトな設計なので、お気に入りの本棚に飾ってみたりパソコンの横に置いて作業に疲れたらボーッと眺めたりはたまたスマホの壁紙にしたりと適度な存在感を放ちつつも空間に見事に調和するインテリアアイテムとして抜群の魅力を持っているのではないでしょうか。

サイズ感的にはワイルドミニ四駆も1/32スケールなので並べて飾っても良いかもしれません。

以上のように1/35シムカ5はビギナーの方にとって安心して取り組む事の出来る「価格良し」「難易度良し」「見栄え良し」の3方良しのキットです!

プラモ作りの楽しさを教えてくれる「シムカ5」

1/35シムカ5パーツ

小さいパーツもありますが絶妙な難易度に設計されています。ナンバープレートやフェンダーを取り付ける為にピンバイスを使って車体パーツに穴を開ける指示がされているのですが、ただ接着するだけではなくこうした少しの工作があると面白さがグッと増して思い入れも生まれてきます。作業内容の程良いバリエーションがとても良い刺激になっていると思います。

作業時間は決して長くはなく、今回の製作では組み立て4時間・塗装4時間の合計延べ8時間程かかりました。もっと早く作れる方も多いと思いますが、土日でのんびり作ろうみたいな感じの方が気負いせず、長くプラモ作りを楽しめると思います。

パーツの処理はどこまでやればよい?

1/35シムカ5クリアーパーツ
切り出しに注意が必要なクリアーパーツもあります。

多くのプラモデルではパーツを合わせた際に生じる継ぎ目をパテなどを使って消すのがクオリティアップには外せない作業となっていますがシムカ5についてはパーツの継ぎ目消しはせずに完成させる事が出来ました。

タイヤやドアなど、車のパーツ毎の成形となっていて、基本的には継ぎ目消しの必要ありません。ランナーから切り離したパーツをヤスリがけして接着するだけというのはビギナーのにとっては嬉しいポイントです。

また、ピンバイスを使ってフロント・リアフェンダーとナンバープレートを差し込む為の穴を開ける必要があるのですが、ピンバイスはモデルのディテールアップに大活躍してくれますので、2000円前後と少し値段は高いかもしれませんが、揃えておくと今後のモデラー生活のお役に必ず立つと思います!ですので、思い切って買っちゃうのもアリです!(こういう工具を揃えるのもプラモ作りの楽しみの一つと言えるでしょう!)

塗装をしよう!

組み上げたシムカ5を塗装していきます。
今回は、組立説明書に指定されている色で塗装していきたいと思います。

下準備:サーフェイサーを吹く

1/35シムカ5サーフェイサー塗布

塗装の下準備として、パーツ全体にサーフェイサーを吹いておきます。
サーフェイサーを吹く事で、

  1. その後の塗料の食いつきを良くする
  2. パーツの傷や凹凸を目立たせる

といった効果があります。

ちなみに、筆者的には効果①がかなりありがたいと思っています。
プラモデル作りでは、パーツの組んだ時に手の脂がパーツに付いてしまい本来は塗装前に中性洗剤でパーツを洗って脂分を落としてから塗装に入るのが一般的なのですが、筆者と同じくパーツを洗うのが億劫な人はサーフェイサー塗布によりパーツに付いている脂分が塗膜で覆われるのでその後の塗装もスムーズに行える筈です。

(中性洗剤で洗ってからの塗装が基本ではありますから、いきなりのサーフェイサー塗布は裏ワザとして解釈して頂けると助かります)

塗装①:ボディの塗装

1/35シムカ5ボディ塗装

車のボディには、指定色のTS-4ジャーマングレイを吹きます。スプレーを吹きたい所以外は、マスキングテープやマスキンゾルを使って保護をしておきます。

塗装②:内装の塗装

1/35シムカ5内装の塗装

椅子や車内床、フットペダルなどの内装についても指定色で塗っていきます。

内装の塗料ですが、ボディはラッカー系のスプレーを使用しているので同じくラッカー系の塗料で塗っていっても問題ないのですが、ラッカー系塗料は乾燥が早く匂いもキツかったりとビギナーの方にはやや扱いにくい所がありますので本記事では水性アクリル塗料を使用しております。水性アクリル塗料は、文字通り水で薄められて広い面の筆塗りに向いていて、匂いもそれ程ではありませんのでラッカー系塗料よりは扱いやすいと感じております(とはいえ換気は忘れずに)。

仕上げに行うウェザリングで主に使用するエナメル系塗料への影響もありませんので、プラモデル作りの初期の内は水性アクリル塗料での筆塗りをオススメさせて頂きます。

ウェザリングその1:ボディ経年変化

1/35シムカ5基本塗装後

シムカ5が悪路を走ってきた感じを表現するためにピグメントと呼ばれるウェザリング用の粉を車体にまぶしていきますが、基本色をベタ塗りしただけですので、今回は車体の経年変化の感じを出してから最後にピグメントを使ってみる事にします。

ボディのモールド部分の強調とやや錆びた感じを出すためにエナメル系塗料のXF-63ジャーマングレイとX-6オレンジの混色をモールドにスミ入れしていきます。モールドからはみ出た塗料はシンナーで伸ばせばモールド周辺の経年変化の表現になりますので大胆に多めにスミ入れしていきます。

1/35シムカ5モールドスミ入れ後
スミ入れ直後の状態。塗料がハミ出ても気にしない!

スミ入れ後30〜1時間待って塗料が半渇きになったら、X-20エナメルシンナーを筆に極少量含ませて、モールドからはみ出ている塗料を薄く伸ばしていきます。塗り方の方向はいろいろな方向ではなく、重力方向の垂直に塗料を落としていく感じで行うと塗料が自然な広がりになっていきます。

1/35シムカ5シンナー処理後
エナメルシンナー処理後。リアフェンダーの塗料が薄く伸びております。

こんな感じで汚し塗装をしていきますが実際の車の汚れを観察するのが一番参考になります。実際の汚れのつき具合をしっかり観察して、それをキットへのウェザリングに活かしていくといった感じになるとモデラーとしての腕前もどんどんアップしていく事でしょう(筆者もまだまだ駆け出しです!)

ウェザリングその2:車体下部の汚し

モールドのスミ入れを終えたら走行の痕跡の表現としてタイヤ周りと車体下部を特に汚していきます。

Mr.ウェザリングカラー「グランドブラウン」

GSIクレオスのMr.ウェザリングカラー「グランドブラウン」を使用

グランドブラウンを含ませた筆をティッシュペーパーでよく拭いて塗料を殆ど落としてから車体に塗布していきます。いわゆるドライブラシの要領で行うと塗料の付き具合を確認しながらウェザリングが出来ます。

1/35シムカ5車体下部ウェザリング後
グランドブラウン塗布後。ちょっとやりすぎたかも(汗)。

ウェザリングその3:ウェザリングマスターを使ったピグメント仕上げ

最後の処理は悪路走行を経た表現していきます。

タミヤウェザリングマスターAセット

タミヤのタミヤウェザリングマスターAセットを使用します。

ウェザリングマスターシリーズは、泥・砂はもちろん雪やサビ用のピグメントが用意されていて、用途に応じた使い分けが出来るのが大きな魅力です。

サンド ライトサンド アクリルシンナー

ウェザリングマスターには専用のチップが付いていますが今回はモールドなどの細い部分にピグメントを付けるので細筆での処理が出来るように砕いたピグメントを少量ずつ容器に移し変えました。今回はサンドとライトサンドを使ってみます。

ピグメントの粘度調整にはアクリル塗料用のシンナーを使用します。アクリルシンナーで適当に薄めたピグメントを、モールドなどの砂汚れがつくであろう箇所に付けていきます。車体への塗布は叩くように付けていくとやりやすいです。

1/35シムカ5ウェザリング終了
ちょっと必要以上に汚し過ぎた感満載なのですが相当な悪路を走破してきたという事でご容赦頂ければ幸いです。

車両についてはこれで完成とさせて頂きまして、以下では車両のリアリティを一気にアップさせるフィギュアの塗装について簡単ですが紹介させて頂きます。

フィギュア塗装にもチャレンジしてみよう!

タミヤ1/35シムカ5には、車両の他にドイツ兵のドライバーフィギュアが付属されています。小さなパーツに顔の表情や装飾品などのディテールが精密に表現されております。フィギュア塗装はその小ささ故に車両に比べると塗装のハードルは高いかも知れませんが、時間をかけて丁寧に塗装をすれば、生き生きとした表情のドイツ軍人が姿を現す事でしょう!グラデーションをかけた塗り方が難しければ、カチッとした塗り分けでも十分見映えの良い仕上がりになりますので是非挑んで頂きたいと思います!

フィギュア塗装はブレンディングと呼ばれる手法でペイントしていくのが一般的といわれています。基本的には以下の3つの作業をする事を指しています。

  1. 基本色の塗装
  2. シェード(暗部)の塗装
  3. ハイライト(明部)の塗装

上記①〜③を2〜3回繰り返せば色調豊かなリアルな仕上がりになります。本記事の塗装ではブレンディングの効果を簡潔にお伝えする為にフェイス塗装を①〜③を1回するに留めております。

①基本色の塗装(オススメ塗料:水性アクリル塗料)

基本色の塗装は組立説明書の指定色をそのまま塗っていきます。シムカ5の塗装と同じく基本色の塗装はこの後に使うエナメル系塗料への影響を踏まえて水性アクリル塗料で塗っていきました。

ブレンディング1 基本色塗装
(フィギュアがあまりにも小さいために画素が粗く申し訳ございません!)

タミヤ水性アクリル塗料XF-15フラットフレッシュを面相筆でプルプルしながら塗りました。ルーペや実体顕微鏡などがあれば塗装しやすくなると聞くのですがまだまだそうしたアイテムを使う程のレベルではないので、当分は手を震わせて塗っていきます。

②シェード(暗部)の塗装(オススメ塗料:エナメル系塗料)

基本色を塗った肌の窪みにシェードをのせていきましょう。ここからの仕上げの塗装には乾燥が遅くてボカしやすいエナメル系塗料で塗っていくとやりやすいです。

タミヤエナメル系塗料XF-15フラットフレッシュに、X-7レッドとX-6オレンジを色を確認しながら混ぜていき、目尻の下や頬の窪みなどに塗っていきます。

ここで暗い色を作るにはブラックを混ぜると考える方も多いかもなのですが、特にフェイス塗装においてはブラックを使ってしまうと肌に生気が無くなってしまうので、ブラックの使用は基本的にはNGとされています。
肌の表現では暗色にレッドを使うと自然なシェード処理が行えます。色の様子を見ながら少しずつ暗色を混ぜていくと良いでしょう。今回は、オレンジも極少量加えて肌感の喪失を防いで(いるつもり)おります。

ブレンディング2 シェード塗装
!拷問を受けた後!?この後のハイライトで挽回します!

③ハイライト(明部)の塗装(オススメ塗料:エナメル系塗料)

シェード塗装が事故映像みたいになってしまったのですが、心配いりません!最後のハイライト塗装でいい塩梅になります。

ハイライト塗装は基本色にホワイトを加えて肌の盛り上がった所に塗っていきます。主に鼻の上や耳のふち、頬骨の頂点などに塗っていきます。シェードとの境目をボカしていくことで、最終的に程よい調和となるはずです。

ブレンディング3 ハイライト塗装
事故感は薄まったかと(笑)。

肌のブレンディングは何回でもやり直しが出来ますので、納得いくまで繰り返す事で色の混色具合や筆さばきも磨かれていきます。フィギュア塗装は非常に奥が深く、さらに手先の器用さが問われる世界ではありますがキットに付属しているついでに練習がてら触ってみる良い機会なのでシムカ5を購入した際はぜひともチャレンジしていただきたく思います。

インテリアアイテムとしてのシムカ5。その可能性を探る!

組み合わせによるマリアージュを検証!シムカ5 × Xの最大値を調査!

1/35シムカ5インテリアアイテムとして1

シムカ5単体を置くだけでも十分なのですがここでは、シムカ5との組み合わせの視点から、これをシムカ5と合わせたら面白いかも、というものを3点挙げさせて頂きました。

また、完全に筆者の主観ですが組み合わせによるハマり具合を「マリアージュ度」として数値化してみましたので、ご参考にして頂ければ幸いです。

マリアージュ① シムカ5×ジオラマ

マリアージュ度:100%!(度数は筆者主観)

まずは、プラモデルの活かし方としては定番ともいえる、簡単なジオラマベースにシムカ5を合わせてみました。

シムカ5ジオラマ

タイトルは、「Roadside Break 」と言った所でしょうか。道端にシムカ5を停めて、道路脇の空き地で軽食を摂りながらくつろいでいる軍人達、という設定にしてみました。

もちろん、ジオラマのテーマは何でもアリです。ジオラマは作り手のイメージを0から3次元化させるという意味では、プラモデル作りとはまた違う魅力をもっているものですので、ジオラマまで作ってプラモデル製作のゴールとするのは非常に面白いものです。

マリアージュ度がいきなりのマックス100%なのですが、やはり自分で作ったキットとジオラマを合わせるのは非常に満足感があり、また贅沢な事であると思います。何より石膏を溶かしたり紙粘土を丸めたり伸ばしたりといった作業が、これまた楽しい!ですので、まずはプラモデルとのマリアージュ度が100%であるジオラマを作ってみる事を、猛烈にオススメさせて頂きます!

また、ジオラマまで作ってプラモデル製作の区切りとする方も多いと思いますので、ザッとではありますが以下にジオラマ製作過程についてお伝えさせて頂きます。

シムカ5ジオラマ1土台作り

まずは、アスファルトや土などの大まかな位置を決めておきます。画像右上が土で左下がアスファルトという設定にしました。
また、アスファルトから傾斜を下って地面にしようと思い高さをつけるためにスタイロフォーム(青い素材)を乗せました。スタイロフォームは発砲スチロールより加工がしやすいので地面のカサ増しなどに多く使われる素材です。ホームセンターで安く購入できます!

シムカ5ジオラマ2石膏画像

アスファルトを表現するために、石膏を使用しました。水で溶かしてジオラマに流し込んでいきます。

シムカ5ジオラマ3石膏流し込み後

石膏を流し込んだ状態です。画像では伝わりにくいのですが硬化した石膏はアスファルトの質感をいい感じで表現しております。

シムカ5ジオラマ4真ん中の木枠を外した状態

石膏は1時間も経てばほぼカチコチになります。硬化後、真ん中の木枠を外しました。

シムカ5ジオラマ5傾斜作り

右下の地面への傾斜をつけるため、斜めに切ったスタイロフォームを接着しました。スタイロフォームの接着には、木工用ボンドがベストです。

シムカ5ジオラマ6地面作り完了

アスファルト以外の部分に紙粘土を盛り付けて地面としました。1日程様子を見て、紙粘土が硬化したら製作は終了とし塗装をしていきます。

シムカ5ジオラマ7塗装終了

塗装は全て水性アクリル塗料で行いました。広い面積に筆を塗っているとあっという間に時間が過ぎてしまいます。

シムカ5ジオラマ8石素材

仕上げに、石と草の素材を撒いて郊外の道路らしさを出していきます。石の表現に使用したのは、ジオラマ用の石素材として定評のあるモーリンさんのクラッシャブルストーンシリーズです。色々な大きさがあり数種類のものを適度に撒く事でジオラマのリアルさが増していきます。

シムカ5ジオラマ9シーナリーパウダー

草の表現には各種メーカーさんのシーナリーパウダーやフィールドグラスを使いました。ホームセンターで売っているものもありますので洗剤やゴミ袋を買うついでに素材コーナーも覗いてみてはいかがでしょうか。

シムカ5ジオラマ10素材接着用ボンド

スタイロフォームの接着でも軽く申し上げたのですがジオラマ素材の接着には木工用ボンドを使います。木材同士や木板とスタイロフォームなどの接着には木工用ボンドをそのままチューブから出して接着すれば大丈夫なのですが軽くて細かいシーナリーパウダーなどをジオラマに定着させる時には、木工用ボンドを水で薄めたボンド水溶液を用意する必要があります。木工用ボンドと水の割合は色々あるのですがボンド:水=1:2にしておけば問題ないでしょう。

使い方としては小石やシーナリーパウダーをまずジオラマに配置してからスポイトで掬い取ったボンド水溶液を一滴ずつ素材の上に垂らしていきます。素材の量が多いと少し時間がかかりますが、これでしっかりと素材が定着しますので頑張りましょう!

滴下したボンド水溶液がジオラマ上に白くなっていても乾燥すれば透明になりますので気にせず垂らして大丈夫です。

シムカ5ジオラマ11完成

ジオラマの完成です。この上に、シムカ5やフィギュアを配置して全て完了となります。

シムカ5ジオラマ完成2

シムカ5ジオラマ完成3

3人の軍人は、1/35MMシリーズNo.201ドイツ戦車兵小休止セットからコックと小物は1/35MMシリーズNo.247ドイツ野戦炊事セットから情景に合いそうなものをチョイスして作りました。

簡単な道路ジオラマの作り方記事もアップしてますので気になる方はこちらもご覧ください!

マリアージュ② シムカ5×観葉植物

マリアージュ度:80%

シムカ5×植物

軍用車両であるシムカ5の無骨で無機質な感じが植物の有機的なグリーンと上手く調和していてこちらもかなりマリアージュ感が高いです。

ホームセンターで売っている観葉植物の横にシムカ5を添えると、男の隠れ家的な室内の空間度がグッと上がる気がして、なかなか満足であります。やっぱり、自然は偉大です!

マリアージュ③ シムカ5×アート

マリアージュ度:??%

シムカ5×アート

シムカ5との組み合わせを何にすればマリアージュ度が高くなるかを考えていた時ふと「アート」というワードが浮かびました。アートについてはピカソやダヴィンチくらいの理解度しか無い筆者ですがシムカ5ととアートには共通点があるのではないかと思いました。

人が作った工業製品であるシムカ5と人が創ったアート作品。実は両者は深いところで繋がっているような気がしています。実際たまたま購入していたフェルメールの絵とシムカ5を合わせてみますと、それぞれ独立した素材がただ並んでいるだけですが、何か不思議な統一感みたいなものを醸し出されているような感じもあったりします。こうした印象は日によっては何も感じなかったり、あるいはメチャクチャハマってるやん!と思ったりという具合に一定というよりは振れ幅のある評価になる事が多かったりします(あくまで筆者の場合ですが)。

アートはそれを観る者の内面が問われる分野なのだと思うのですが同じアートでも、自分が見る時期によって傑作になったり何にも響かなかったりするのは、ひとえにそのアートに触れた時の私たち自身の内面の充実度によるところが大きいのだと思います。

プラモデルも同じで時期によってはガンプラにはまったり時には戦車にはまったりする時期があるかもしれません。ただアートを楽しむようにその時々で感じる自分の感性を磨く感覚でプラモデルを楽しんでみてはいかがでしょうか。

プラモデルを「作るだけじゃない」楽しみ方があっても良いのではないだろうか

1/35シムカ5インテリアアイテムとして2

シムカ5とのマリアージュ度が高いと思われる組み合わせを色々試していると、組み合わせの多様性とか見る事の愉しさなどと言った抽象的ですが普段は考えもしない事に思いを馳せている事に気付き得した気分になりました。たまには日常とは違う思考をしてみるのも良いなと感じています。

ミリタリーカラーシムカ5アイキャッチ画像

手のひらサイズにおさまるサイズ感でありながらプラモデルの楽しさを教えてくれる小さな名作タミヤ1/35「シムカ5」を週末に作ってみてはいかがでしょうか。

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