2020年3月20日更新 22082 11
【モンスタービートル週末カスタム】ワーゲンオフローダーボディを「アーミー風」渋め塗装でキメる
構想半年、制作時間10時間くらいかけてモンスタービートルを「アーミーエディション」にカスタマイズ!今回の記事ではコンセプトの作り方からミニ四駆やプラモデルで練習した制作テクニックを全て盛り込んでカスタムしていきます。週末のラジコンカスタムのヒントとしてぜひご覧ください!

モンスタービートルに自分の「大好き」を盛り込んでカスタムしたい!
小学生の頃ずっと憧れていたモンスタービートルを半年前についに手にした時から「立体造形物を作るという楽しさ」に目覚めてしまいました。
子供の時もプラモデルやミニ四駆など好きだったということもありますが、今はある程度のお金と何よりブログやYouTubeをはじめとする「制作ノウハウ」というものが当時に比べて容易に入手することができるというのも自分の好きを加速させる大きな要因であるような気がします。本当いい時代になったと思います。
今回の記事ではこの半年近くでミニ四駆やプラモデルで試行錯誤したノウハウを全て注入したモンスタービートルのカスタム「アーミーエディション」制作プロセスについて書いていきます。小さな練習の総集編として自分の中の「期末テスト」感覚で作っていきました。
これまでブログに書いた「モンスタービートル愛」を振り返る
全てはここから始まりました。モンスタービートルを軸にして当時の思い出を振り返っていきます。
最初の組み立てでは14時間くらいかかりました。
プチカスタムでスリックタイヤを履かせる。
ボディ載せ替えもやってみましたが、ちょっとコレではなかったかもしれません
どうせならカッコよく飾りたい!モンスタービートルを中心にしたラジコン用ラックまで作ってしまいました。
モンスタービートル「アーミーエディション」のコンセプト作り
実はこの構想は購入当時からありましたが、プラモデルの知識もまだなかったために最初ということもありオリジナルカラーで塗装しました。
これはこれで十分にかっこいいですが、そもそもボディがかっこいいので絶対に他の色でもかっこいいという確信がありました。
ピンタレストでイメージを広げる
そこで最初に始めたのが「Pinterest(ピンタレスト)」でのイメージ収集です。プラモデル等を始めたあたりから本格的に使い始めたのですが、とにかく関連の画像のクオリティが非常に高いです。ちょっとでもかっこいいと思ったものはひたすらピンを打って「何が合うのか」という妄想を寝かし続けました。
おそらく無意識のうちにピンタレストで好きな画像を収集しているのですが、ある程度の数がたまったところで自分の「好き」にある程度の傾向があることが分かりました。
- マットな質感
- 色を多く使いすぎない
- シンプルなステッカー
簡単に分類するとおそらくこの3点に集約されていました。意外と「自分の好き」というのは分からないものですが、一度今まで好きだったものを並べて今回のように「好きな要素」を言語化してみることでやりたいことが明確になることもあるかと思います。言語化力は難しい!という方には三浦崇宏さんの「言語化力」おすすめです。
ラジコンボディの塗装に限った話ではないですが、実はこのコンセプトこそが非常に大事ではないかと思っています。「コンセプト」というとちょっと曖昧なイメージですが、言い換えると「行動指針」であり、さらに言い換えると「やらないことを決める」につながります。今回の3つで言うならば「ツヤありの色を使わない」「色を使いすぎない」「ステッカーは貼りすぎない」という感じです。「やりたいこと」の逆張り「やらないこと」を先に決めてしまう方が実はゴールまで最短距離で行けることもあるかもしれません。
とはいえ、これは人によりますがなぜ今回このようなことを書いたかと言いますと僕自身がやりたいことが非常に多いタイプで、最初に方向性を決めておかないといつの間にか全然違う方向に行ってしまい、途中で飽きてしまうことが多々あるからです。同じような性格の方にはおすすめです。
ワイルドミニ四駆で塗装イメージの練習をする
2019年の11月に「ワイルドミニ四駆を作るブーム」がありましたが、これもモンスタービートルカスタムにつながるプロジェクトでした。
頭の中でイメージしていてもやはり見えない部分は多いです。特にスプレーの色は実際にリアルに塗ってみないと分からないことが多いです。残念ながらモンスタービートルはワイルドミニ四駆で再販されなかったのでここではランチボックスJrで練習しましたが、同じモデルで色を塗り分けることでかなり印象が変わるという実感を得ることができました。
モンスタービートルカスタム手順その1「ボディ塗装編」
ここから制作の手順に入っていきます。まず最初に手に入れたボディですが、今回は「ワーゲンオフローダー」のボディを購入しました。モンスタービートルのボディを探していたのですが、行きつけの「タミヤプラモデルファクトリー新橋店」にこちらの在庫しかなかったというだけです。ネット通販でもワーゲンオフローダーのボディはありますがモンスタービートルのスペアボディはほぼ見当たらなかったので、モンスタービートルのボディが欲しい場合は取り扱い説明書からタミヤさんに発注するしか方法はなさそうです。
モンスタービートルとワーゲンオフローダーのボディの些細な違い
この違いのニーズが日本においてどれくらいあるか分かりませんが、せっかくなので言及しておきましょう。
1,ボディのカラーが違う
モンスタービートルの成形色が赤に対して、ワーゲンオフローダーのボディは白です。赤がベースだとサフで一旦色を消すなどの手間がかかりますが、この点においては白成形ボディはありがたいです。
2,ボディマウントの穴が違う
モンスタービートルにはなぜかボンネット部分に2つ穴がありましたが、これは多分ワーゲンオフローダーの名残のようです。またモンスタービートル はサイドに一つづつマウントの穴がありますがワーゲンオフローダーにはないので手動ドリルにてあけました。
ありがたいことに、ボディの内側に目印らしき点があるのでそこに合わせてあければ大丈夫でした。
ボンネットの穴はちょっと前に押し出さないと入らないのでご注意を。
3,ディテールが微妙に違う
フロントの作りに違いがありました。モンスタービートルは前面に突き出した3つのライト(?)を取り付ける部分がありましたが、ワーゲンオフローダーにはありません。その代わりワーゲンオフローダーにはメインのライトの下にフォグランプ(?)的な小さいライトがついてます。モンスタービートルを制作した時にいくつかパーツが余ったのが気になっていたのですが、どうやらワーゲンオフローダーのパーツを流用していたことが理由だと改めて気付きました。
タミヤAS-7「ニュートラルグレイ」でボディ塗装
今回のメインカラーはグレーでいきます。
窓枠をマスキングして塗装
ここは前回のモンスタービートル制作でも一度やっているのでおさらいのような感じです。
楽しいスミ入れタイム
塗装の楽しい時間、スミ入れです。毎回この地点までが一つの頑張りどころです。
ベースの完成!
ボディ塗装編の流れを動画でおさらい
こちらYahoo! Creators Program上でアップしています。Yahooアプリお持ちの方はコチラからぜひフォローお願いいたします!
モンスタービートルカスタム手順その2「ボディ装飾編」
すでに2700文字くらい書いてますが、みなさん離脱してませんでしょうか?ここからすごく楽しくなるところなので最後までご覧ください!
ボディ装飾の肝となるTAMIYA BEETLE FORCE「メインステッカー」
ここはおそらく一番時間をかけて悩んだ部分です。モンスタービートルのボディ装飾で一番の肝となるのが「メインステッカー」だと思います。今回で言うとサイドの文字ですが、最初はすでに売っているものを使おうと思っていましたが、サイズ的にもデザイン的にもオリジナルで作った方が早いと思いカッティングマシンで自作しました。
こちらのカッティングマシンは偏愛DIYシリーズをきっかけに購入していました。
フォントによって印象もかなり変わる
完成形のステッカーを作るにあたり、いくつかのフォントを変えて作ってみました。こうやって試行錯誤しながらテストできるというのがカッティングマシンの一番の魅力ではないでしょうか。
カッティングマシンでカットしたステッカーはシートに切り込みが入った状態で出力されます。
周りの部分をはがしていきます。
マスキングテープを裏から貼って、位置を決めたら文字についているシートをはがします。
剥がすと綺麗に貼ることができます。
細かいステッカーはオリジナルと既存のものを組み合わせて使用
メインのシールを中心に考えて、あまり貼りすぎないようにステッカーを貼っていきました。
オリジナルでないシールについては過去ブログ「ゾイドの重機風塗装」でも使ったオリジナルステッカーで作っていきました。
シタデルカラーとウェザリングマスターで汚し塗装
こちら最近作ったストームトルーパー プラモデルで使ってみた「シタデルカラー」のシェイドを使って汚し塗装していきます。
そのまま使うとかなり汚れが目立つので、今回は水で薄めたものを全体に塗っていきました。
雨で汚れたような全体的にくすんだ感じになってきました。次にタミヤ「ウェザリングマスターB」のススを使ってさらに汚していきます。
今回は段差になるところにススがたまっていくイメージで載せていきます。ウェザリングマスターにはチップと筆の両方がありますが、チップだと載せたところの軌跡がはっきり出てしまうので、今回は筆側を使用しました。
ボディの完成!
かなり印象が変わりました !本来はここで終わるはずでしたが、どこかしっくりこない。
ボディ装飾編の流れを動画でおさらい
モンスタービートルカスタム手順その3 試練の「シャーシ塗装編」
違和感の理由はこの赤でした。オリジナルカラーの赤ボディの時は馴染んでいたものの、グレーのカラーには合いません。ボディだけで完結しないことはなんとなくはわかっていました、、、というのもランチボックスジュニアを塗装した際にも経験していましたが、足回りの塗装だけでもかなりイメージが変わります。
オリジナルカラーだとイエローのホイールですが
こちらのホイールをガンメタリックで暗めにするだけでも全然印象は変わります。
え、全部解体しないといけないの?!
最初は筆塗りでやってしまおうかと思いましたが、かなりパーツが入り組んでいる上に塗れていない部分があったりしたらせっかく塗ったボディももったいないことになります。ここは意を決して解体するしかなさそうです。なんせ組み立てる時には7時間くらいかかっているので、、、
「できる限り解体せずに塗装が出来たら良いのだが、、、」
おそるおそる記憶から消えている組み立て説明書を最後からめくっていくと、、、
一番最初のページでした。盛大な勢いで振り出しに戻される絶望感。
ふと思い出したのが「囚人の穴掘り」という罰で、ただひたすら穴を掘らせて掘り終わったらそこを埋めてさらに穴を掘らせて埋めるのを繰り返すという精神的に完全にやられるあの罰を思い出してしまいました。
いや、そもそも罰でもないし趣味なんですがどちらかというとこういう組み立てって得意じゃないので、心理的なハードルがそれくらい高いです。実際ボディの塗装が完成してから着手するまでに2日間くらい放置しました。
最初に比べたら解体も組み立てもスピードアップしているから大丈夫
これは結果論ですが解体するのに約45分、再度組み立てるのに約1時間で完成させることができました。というのも、ギアケースやダンパー類などはそのままの形で解体するので最初に組み立てた時間よりは大幅に時間短縮ができました。
とはいえ、しんどかったのは解体が終わりかける終盤で「またこれ組み立てるのか、、」というマイナスな気持ちに押し潰されそうでした。
この赤のパーツを取り出すのに、これだけの勇気が必要だったとは最初に組み立てた時には夢にも思いませんでした。もしこれからモンスタービートル買ってシャーシを渋めのカラーにしたい方おられましたら最初に塗装しておくことを強くおすすめいたします。
今回の塗装はツヤ消しブラック
自己満足の塊!モンスタービートル「アーミーエディション」完成
約半年に渡るイメージ作りと、プラモデルやミニ四駆での試行錯誤を集結させたモンスタービートルがようやく完成しました!
全てが完了したあとに「サビ塗装」しているのを忘れていてあとから追加しました。
サビ塗装にはターナーミルクペイントシリーズの「ラストメディウム」を使用
シャーシ塗装編の流れを動画でおさらい
遠回りしながら作りたいものに近づいていく喜び
頭の中で描いていた「こうなったらかっこいいかも」がようやく形になり、満足度は100%です。多分これと同じことは1986年当時の小学生時代には資金的にもスキル的にもできなかったと思います。モンスタービートル購入から半年かかってようやく完成した自分の中の理想形のモンスタービートルですが、ここに至るまでにミニ四駆で練習したりプラモデルで実践したことが投入されて完成されたことが何よりの感動です。
ミニ四駆やプラモデルに比べてスケールも大きいのでなかなかハードルは高い部分ありますが、小さい練習をしてこのような大きなプロダクトに挑戦するのも面白いと感じました。週末ラジコンカスタムとしてお気に入りのラジコンをカスタムに挑戦してみてはいかがでしょうか!