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2020年5月30日更新 4453

【360度カメラで人を映さない方法】ラジコンとGoProを使った遠隔操作システムにチャレンジ

「360度カメラで自分は映りたくない!」というニーズは意外と高そうです。そこで今回はラジコンに360度カメラを搭載して遠隔リモートで操作することができるかを手持ちの機材で実験してみました!

OutSeekers編集部

OutSeekers編集部

360度カメラで人が必ず映り込む問題

5G元年となりVRコンテンツがますます加速するであろうという時に人気のある「360度カメラ」ですが、一つ課題にあるのが「必ず人が映り込んでしまう問題」でした。

下記は360度カメラで撮影したです。

360度カメラで撮影した素材

この正面を向いた状態だと問題ないのですが、振り返ると・・・

360度カメラで撮影した素材

このように撮影している人が映り込んでしまうことがあります。360度カメラを固定した状態であれば物陰に隠れるなどの対応をすれば問題ないですが、動いている状態を撮影するとなると「自撮り棒」などを使うなどあると思うのですが、40を過ぎたおじさんがソーシャルな空間に自分の顔をさらすということに非常に抵抗があるのが現状でした。

動きながら人を映さずに撮影するラジコンシステムの実験

時間節約のため結論から言うと「完璧ではないけれど、使えないことはない」という感じです。時短のために最初にテストした動画をご覧ください。

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ラジコン無人操作システムの説明

完成図はこのようになります。

360度カメラをラジコンに搭載

1、使用したラジコンは安定感のあるモンスタービートル

360度カメラをラジコンに搭載

カメラは比較的軽量であるものの、棒を延長するとそれなりに負荷がかかるので、これくらい大きいマシンの方が安定します。

2、360度カメラは軽量なInsta 360 one Xを使用

360度カメラといえば各社いくつか出ているのですが、もともとGoProで合わせようと思っていたのですが重量的な問題もあり、今回はInsta 360 one Xをセレクト

3、装着する延長棒は「RICHO THETA スティック」を使用

延長棒をつけることで、撮影しているラジコンの車体と離して撮影することが可能になります。もともとリコーTHETA用の自撮り棒ですが、Insta 360 ONE Xにもちょうどいいサイズでした。また下部にはネジ穴があるので三脚的に別パーツと接続させて使うことができます。

Insta360oneXに自撮り棒をつける

GoProの三脚ネジ穴マウントを一つかませて、シャーシに装着します。

360度カメラをラジコンに搭載

4, モニター用のGoProを装着

360度カメラをラジコンに搭載

進行方向にGoProを装着して、スマホに飛ばしたモニターを見ながら操作する流れです。

自撮り棒を最高に伸ばすとこれくらいの高さになります。

360度カメラをラジコンに搭載

実用性はまだ低いかもしれないけれど・・・

課題1、モニターの遅延

いざ実験開始。ラジコンをこのように設置して奥の扉の奥でGoProから映し出されたモニターを見ながら遠隔でラジコンを操作していきます。

360度カメラをラジコンに搭載

部屋の中からスマホで見たGoProのモニター

GoProで見ているモニター画面

これが、今回の大きな課題となりました。アングルをチェックするには問題のない画面ですが、やはり多少の遅延が発生してしまいました。
ものすごい速度をおさえた状態でしたらそこまで問題ないですが、すこしでもアクセルを踏もうものならすでに目の前に障害物があり、ぶつかってしまうことが数回。

逆に言えば、この遅延を解消することができれば意外と実用性は高いのではないかとも思えました。

課題2、高さと安定性のバランス

360度カメラをラジコンに搭載

最大に伸ばした状態だと、ある程度高さと車体との距離が離れるので編集でラジコンのボディを隠す加工なども容易になりますが、その反面「安定性」が欠けてしまいます。今回そこまで速度を出していないので最大に伸ばした状態も転倒することはありませんでした。

高さの見え方比較

リトルプラネット状態での比較になりますが、こちらが最大限に自撮り棒を伸ばした状態で見えている車体の状態

高さ最小限の360度撮影

こちらが自撮り棒を一番低くした状態での車体の見え方。

高さ最小限の360度撮影

低くした状態だとラジコンの操作もそこまで干渉されずに走行できる感じです。

とはいえ当初目標の「人を映さずに360度撮影したい」という目標はとりあえずクリアできました。

テクノロジーの進化で近い将来手軽に実現できるかも!?

今回、ちょっとした思いつきで実験してみましたが課題としては

・5Gによるwifi環境の改善→ モニターのリアルタイムビュー
・カメラの小型化 → 走行の安定性

上記2点が改善すれば実は意外と簡単に実現できてしまうのではないかとも思いました。課題はまだあるものの業務では難しいかもしれないですが、遊びの範疇では面白く使えそうなので記事にさせていただきました!

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