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2019年8月11日更新 4123

カナディアンカヌーで楽しむおすすめスポット「裏磐梯小野川湖」

カナディアンカヌーを楽しめる福島県裏磐梯にある「小野川湖」では湖面に沈む夕焼けを見つめながらひとときの充実感を体中に感じることができます。この記事では高原の湖で楽しむカナディアンカヌーの魅力とそのノウハウについてご紹介します。

OutSeekers編集部

OutSeekers編集部

1.カナディアンカヌーの歴史とその魅力

小野川湖に浮かぶ浮島

一般的に「カヌー」と言うと原則一人乗りの「カヤック」と二人以上が乗れる「カナディアンカヌー」に分けられるのはご存知でしょうか?オリンピックの競技種目のひとつとして、一躍注目を浴びているのが「カヤック」です。手に持ったパドルは左右両方で漕ぐことが可能な「ダブルブレードパドル」。これに対して丸木舟のようなスケールの大きさを持っているのが「カナディアンカヌー」。パドルは片側だけが漕ぐことのできる「シングルブレードパドル」です。

「カナディアンカヌー」その歴史

カヤックは流線型で激流や波の激しい海原をスピーディーにターンしたりと、漕ぎ分けることが可能です。島と島とを巡る「シーカヤック」もその一種。競技スポーツとしても最近特に注目され、安全に航行できるよう専用のヘルメットを着用しています。もう一方のカナディアンカヌーは、その名前の通り北米大陸のネイティブ・アメリカンがその昔使っていたタイプのカヌーです。オープンデッキタイプの船体の前後に座席を設け、様々な荷物を積載することができます。そのために「リバーツーリング」などに最適の船でもあったわけです。極北の「イヌイット」が狩猟に用いていたカヤックのような小回りや俊敏な動きはできません。けれど、アラスカの大河ユーコン川(全長3,200キロメートル)や四国の清流「四万十川(しまんとがわ)」を、何日もかけてのんびり下ることが可能なカヌーがカナディアンカヌーです。

「カナディアンカヌー」とその魅力

カナディアンカヌーの魅力を一言で表現すると「自然と一体になれる」ことです。特に周囲が深い森で囲まれた高原の湖であればその一体感はよりいっそう強まります。例えば、福島県裏磐梯にある「小野川湖」はカナディアンカヌーを楽しむには最高の場所のひとつです。光あふれる明るい湖面は真夏でも涼しい高原の風が吹き渡ります。よほどの荒天でなければ鏡のように凪いだ湖面はカナディアンカヌー初心者でも安心してパドルで漕ぎ出せます。
透明に澄んだ水面にはニジマスや川魚の群れが時折泳ぎ過ぎる様子も手に取るようです。岸辺に舳先を向けると樹林の間を名も知らぬ野鳥が小さくさえずりながら飛び交う様子も観察できます。喉が渇いたら、湖面に浮かぶ浮島に上陸しましょう。半径10メートルに満たない、その小さな島は、小鳥たちの楽園。テルモス(金属製魔法瓶のこと)とシェラカップを片手に、短いコーヒータイムを楽しむ幸福を、きっとあなたも体の隅々で感じることでしょう。

カナディアンカヌーを楽しむ絶好シーズンとは

カナディアンカヌーを楽しめる絶好のシーズンは、春から晩秋までが一般的です。真冬の厳寒期や降雪が始まる冬の間はカナディアンカヌーに乗ることは避けるのが賢明でしょう。その理由は下記の通りです。

  • カナディアンカヌーに乗っている間、原則的に水に触れる機会は、乗り降りする時だけで済みます。しかし、万が一の際には湖面に投げ出されるリスクを考えると、いくらライフジャケットを身に付けていたとしても厳寒期は危険です。
  • 標高の高い高原の湖とは言え、真夏の日中なら水遊びも十分可能です。ライフジャケットを身に付けていれば、余程のことが無い限り、楽しい湖面でのひとときを楽しめます。岸辺にカヌーを停泊させ、湖面で魚とともに戯れたり、スノーケリングを楽しんだりすることも可能です。
    また、この時期、デッキから眺める夕暮れの美しさには息を飲むことでしょう。パドルを握るあなたの顔や体も、夏の夕焼けが赤く染めてくれます。湖面に映る夕映えに、自然の荘厳な美しさを感じるに違いありません。
  • カナディアンカヌーで高原の湖を楽しむなら、晩秋の季節がなお格別です。風の凪いだ穏やかに晴れた日中、紅葉がまだ残る静寂な森の湖を、すうっと吸い込まれるように湖面に漕ぎ出します。頬をひんやりと冷気が包みますが、色づいた落葉がハラハラと舞い散る中を、カヌーで進む幸せに、涙が自然にあふれてきます。

2.カナディアンカヌーを楽しむための準備

自然の営みを肌で感じることのできるカナディアンカヌー。それでは、その喜びを体験するための方法を、この章ではご紹介します。

レンタルカヌーで楽しむレイクカヌー

最も手軽な方法は、現地に出向いてレンタルカヌーを借りることです。場所にもよりますが、裏磐梯湖畔にあるキャンプ場であれば、カナディアンカヌーや本体はもちろん、パドルやライフジャケット、スウェットスーツに至るすべてのものがレンタルされています。ただし一般的なレンタルボートとは違ってカナディアンカヌーを用意していないレンタルショップも多く、事前に確認しておく必要があります。一般的なカヌー本体とパドルなど小物類のレンタル料金は下記の通り。

【カナディアンカヌーのレンタル料(参考価格)】

  • カヌー一艇、パドル一式 … 1時間(保険料込み) 3,000円~4,000円程度
  • カヌー一艇(ひと月以上の長期レンタル) …   1日960円程度から
  • ライフジャケット、ヘルメット等     …   1回500円程度から
  • スウェットスーツ            …   1回1,000円程度から

カナディアンカヌーのレンタル料金は、レンタル店の立地条件やレンタル内容によって価格差が大きいのが現状です。1日借りても6,000円という破格の料金のレンタル店もあれば、1時間単位で数千円かかる場所も見られます。またカヌー本体とパドルが別料金のレンタルショップもあるので、長くカナディアンカヌーを楽しみたいなら、パドルとライフジャケット、スウェットスーツなど自前で揃えておくのも良い方法です。例えば、シングルパドルなら通販でも5,000程度で購入できます。ただし、ライフジャケットは2000円から3000円台で釣具店などに販売されていますが、水中遊び等を考慮するとできれば1万円程度の専用ジャケットを購入することをおすすめします。ライフジャケットはいざという時、あなたとあなたの家族の大切な命を守ってくれるからです。

自前でカナディアンカヌー購入する場合の費用目安

自前でカナディアンカヌーを購入する際に必要な諸費用と必要品のリストを下記にリストアップしてみます。

【カナディアンカヌーの購入諸費用】

  • カナディアンカヌー本体  … 新品で約10万円~約30万円
  • カヌーキャリア      … 約2万円~約3万円
  • カヤック キャリアカート … 約6千円~

カナディアンカヌーの市場は価格の幅が広く、新品だとモンベルの「アドベンチャー14」が税別104,000円などコンパクトタイプも販売されています。ただ安定性や居住性、乗車人数を考えると約25万円程度のものがおすすめです。20万円以内でも基本性能が優れているグッドモデルもラインアップされているので、実際にショップや展示場などに出かけてみるのも良い方法です。ヤフオクなどの中古市場では平均の落札価格はおよそ8万円から11万円です。購入経費を削減したいなら、中古品もねらい目かもしれません。
カナディアンカヌーを自前で購入する際必要なのが、ルーフキャリアなど「カヌーキャリア」と「キャリアカート」です。ミニバンやステーションワゴンの天井なら、カヌーキャリアを設置し、専用のバンドで固定するだけで自分の出かけたい場所にカヌーを持ち運びできます。その際あると便利なのが「キャリアカート」です。
カナディアンカヌーの重量はコンパクトなアドベンチャー14でさえ34キログラムあります。標準モデルなら40キログラム超は当たり前で、素材や装備品によっては約50キログラム以上のモデルさえあるようです。このカヌーを独りで移動させるのは正直一苦労。20代の若者ならまだしも、カナディアンカヌーを独りで運搬するのは、エグゼグティブなシニア世代にはちょっぴりきつい重さです。
そこで活躍するのが、「キャリアカート」です。自動車のルーフから下ろしたカヌーをカートに乗せて運べば、駐車場ら湖畔までの重労働からたやすく解放されます。自前でカナディアンを購入する際には、忘れずにカヌーキャリアとキャリアカートを同時に注文することを忘れないようにしましょう。

3.カナディアンカヌーのメッカ裏磐梯「小野川湖」

風を感じ、柔らかな日差しを浴びながら、自然と一体になれるカナディアンカヌーの魅力についてはご紹介してきた通りです。それでは、どこに出かけたらその魅力を存分に味わえるのか、そのおすすめのスポットをご紹介します。

小野川湖畔に浮かぶ出島

福島県北部に位置する「裏磐梯エリア」。磐梯山や五色沼で有名な高原リゾートです。この周辺には磐梯山の爆発によって生まれた大小様々な湖や沼が点在しています。最も賑やかで有名な観光地は「桧原湖」ですが、カナディアンカヌーを楽しむなら、その右隣にある「小野川湖」が最適です。東西約3.5キロメートル、総面積1.7平方キロメートルの小野川湖もまた、磐梯山の噴火に伴う山体崩壊によって生じた土石流が小野川や長瀬川をせき止めて生まれました。ところで、磐梯エリアにある他の湖沼群には、ホテルや売店、観光施設が点在しており、高原リゾート気分を満喫できます。
けれど、この小野川湖だけは他のエリアとは一線を画し、手つかずの自然がほぼそのまま残されています。湖の中程には無人島が数カ所点在し、一部の限られた者だけしか訪ねることはできません。夏はカヌーや釣り、冬は氷上のワカサギ釣りが楽しめます。ペンションや土産物屋、おしゃれなカフェなどが軒を並べる裏磐梯エリアの中で、この小野川湖周辺だけが本来の自然の姿を残しています。
自然をゆっくり楽しみたいと考えるカヌーイストには、絶好のロケーションとも言える場所がこの小野川湖です。次の章でご紹介する「小野川湖畔の家キャンプ場」が岸辺に設けられているほか、古くからの湯治宿1軒と民家が点在するだけで、辺り一帯を静寂が包み込んでいます。
湖に注ぎ込むのは、吾妻山系の雪解け水を運んでいる「小野川」の清流です。そのとびっきり冷たい清らかなせせらぎの音以外は、時折鹿のなく声位しか聞こえてきません。ネイディブアメリカンが暮らしていたのと同様、手つかずの自然が残されているのがカナディアンカヌーのメッカである小野川湖です。

小野川湖畔の家キャンプ場ではカナディアンカヌーのレンタルが可能

小野川湖でカナディアンカヌーを楽しむのなら、ぜひおすすめしたい場所が「小野川湖畔の家キャンプ場」です。小野川湖の最東端、小野川の注ぎ込むすぐそばに、カナディアンカヌーをレンタルしてくれるオートキャンプ場「湖畔の家」があります。カナディアンカヌーのレンタル料金は1時間1,500円、1日6,000円です。初めてカナディアンカヌーを体験したいのなら、約2時間のカヌー体験が最適かも知れません(大人3,500円 子ども2,500円)。カナディアンカヌー以外にも手漕ぎのレンタルボート(1時間1,000円、1日3,000円)などがあります。遠浅の湖畔には桟橋が架けられカヌーの乗り降りには絶好の場所です。正面に磐梯山の北面を望み見渡す限りの広々とした水面に漕ぎ出していきます。また、湖畔の家キャンプ場には、キャンプサイトの他に平屋建てと2階建てのバンガローが設けられており、家族連れにも好評です。温水シャワーや売店もありカヌーキャンプに最適の場所です。

【基本データ】

所在地  福島県耶麻郡北塩原村大字桧原字小野川1082
営業時間 6:00~18:00
連絡先  090-7662-8346
駐車場  約20台
アクセス 東北自動車道路郡山JCT経由磐越道「猪苗代IC」下車。国道49号県道2号経由で約30分

まとめ

湖から見上げる爆裂火口跡

この記事ではカナディアンカヌーの魅力や、手頃に楽しめる人気スポット「小野川湖」についてご紹介して参りました。記事の内容をご覧になって少しでもカナディアンカヌーの素晴らしさを知って頂ければ幸いです。光と風を浴びながら時の止まったような静寂の湖をゆっくりパドルで漕ぎ出し、カナディアンカヌーの魅力に触れてみてはいかがでしょうか。

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