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2019年8月19日更新 35057

ミニ四駆ブランク33年のおじさんが制作費400円で自作コースを楽しむ

ミニ四駆を最初に手にしたのはなんと33年前!久しぶりにミニ四駆を買ったものの「いきなりレースに出るのは気後れする、、、でもせっかく作ったマシンは走らせたい!」そう思う方も多いのではないでしょうか。今回の記事ではコスパも高い屋内コースを自作してみた結果とミニ四駆に感じた遊びのポテンシャルについて記事にいたしました。

OutSeekers編集部

OutSeekers編集部

レーサーミニ四駆の登場から33年「ミニ四駆」はかなり進化していた!

時は1986年、テレビ東京で小倉智明さんがナレーションを務めるテレビ番組「タミヤRCカーグランプリ」に夢中な小学生でした。そんな僕らの目の前に衝撃なアイテム「レーサーミニ四駆」が登場しました。1/10サイズの憧れのRCカーが手のひらサイズで手に入るという画期的な商品でした。当時はなかなか高額で手に入らなかった憧れのラジコンのフォルムをしたアイテムがわずか600円で手に入るということだけで当時の僕たちの物欲を刺激するには十分すぎるアイテムでした。発売した当時は友達とこぞってプラモデルショップに通っては組み立てては公園で走らせていました。当時はまだ種類も豊富でなかったためにボディの色を変えるくらしか仲間内の差別化しかなかったものの、憧れのラジコンのフォルムそのままのアイテムは子供ながらにワクワクした記憶が残っています。ただ当時はいまのように公式のコースやイベントも多くやっていなかったために、いつの間にか公園で遊ぶことにも飽きてしまいました。コロコロコミックで最初のミニ四駆漫画「ダッシュ四駆郎」の連載が始まる頃には僕らの興味はラジコンの方に戻っていました。ミニ四駆の黎明期に立ち会っていながらも「ミニ四駆の本当の楽しさ」を完全にスルーしてしまっていたロストジェネレーションでもあったわけです。

久しぶりのミニ四駆に「レイザーバック」とオプションパーツを購入

そして33年の時を経て、なんとなくブームが来ているとは知っていたミニ四駆をプラモデルショップで見かけたので久しぶりに購入しました。

ミニ四駆レイザーバック

今回購入したのは「レイザーバック」というマシンです。ミニ四駆デザインコンテストにて一般から応募されたデザインの最優秀賞が製品化されたとのことです。(賞金はなんと50万円!!)未来的なデザインがSF映画に出てきそうで非常にクールで一目惚れでした。時代の流れを感じたのは今回購入したレイザーバックはステッカーが非常に充実しており写真のカーボン風の箇所やサイドの銀色の部分までステッカーになっており、ほぼノー塗装で完成できる点でした。(モーターカバーの箇所だけ銀色に塗装しました)

組み立てはそこまで難しくないものの、33年前の当時とは大幅に変わっていたことにも衝撃を受けました。それもそのはず、タミヤ公式サイトの情報によると発売当初からシャーシの種類も増えていて今ではなんと19種類ものシャーシが出ていました。僕が知っているミニ四駆とは完全に別次元のアイテムへと進化を遂げていました。とはいえ基本構造はそこまで変わっていないので当時ワクワクしていた感じが組み立てながら鮮やかに蘇ってきました。

見た目重視で選んだオプションパーツ

キット製品をそのまま組み立てるというのに満足できずにどこかしら手を加えて「俺のマシン」にしたいという願望はきっと誰しも持っていることでしょう。何を買ったら良いか分からないながらも本体と一緒にオプションパーツ「フロントステー」「リアステー」そして前後につける「ベアリングローラー」の3点を購入。



オプションパーツの選定基準はずばり見た目重視! 走行性能にどういう影響があるのかは全くわかっておりません!というかそもそもオプションパーツなんていうものは33年前には存在すらしていませんでした。タミヤの公式サイトにはミニ四駆マシンセッティングガイドがありますが、そもそもどこを目指しているのか分からない状態で適切なパーツを選ぶことは不可能でした。33年という時を経てパーツ売り場を前にして浦島太郎状態になりましたが、こういう時は直感に従うのが一番でしょう!

レースに出てみたい気持ちはあるものの「初心者にはハードルが高い」問題

33年ぶりに久しぶりに作り上げたミニ四駆を目の前にしてふと思うのが「これどうやって遊ぼうか」、、と。もちろん今各地で開催されているミニ四駆のレースに出場するということを目指せばいいのかもしれないですが、いかんせん33年のブランクのある「ミニ四駆浦島太郎おじさん」がいきなりレースに参戦するのはハードルが高すぎます。そんなことを考えながら作り上げたレイザーバックのスイッチを入れて室内でリリースしたところ思いの外スピードが出て壁にぶつかって転倒して終了。果たしてどうしたものだろうか。
ミニ四駆のコースも発売されているものの、そこそこのお値段と大きさもでかいということもあって躊躇してしまいます(使用頻度も含めて)

すいません、できるだけローコストで「楽しみ方」を模索したいんです

最初からレースに出る前提であれば公式のコースを買ってタイムとか測るのもいいかもしれないですが、今の状態だと「作ったマシンが走るところが見てみたい」というシンプルな欲求であり、まだ「レースで勝ちたい」というモチベーションではありません。
この微妙なラインというのが非常に難しいところでもあります。最初に覚悟を決めて道具を揃えてしまえばいいものの「万が一ハマれなかったらどうしよう」という不安がよぎります。例えばキャンプを趣味にしたいと思っていても躊躇する人が多いのもこの不安が大きいのではないでしょうか。「道具を買ったけど使わなかったらどうしよう問題」に直面します。そして残念ながら年齢を重ねれば重ねるほどこの気持ちは大きくなります。
すでに本気でやっている方からすると完全になめていると思われるかもしれませんが、33年もミニ四駆にブランクのあるおじさんにとってはまあまあ大きな不安であります。そこで今回はハードルを低めに設定して「楽しさ」を実感してから遊びへの取り組みを段階的にあげていきたいと思います。

材料費400円でミニ四駆コースを自作!

ローコスト、ローリスクでミニ四駆を楽しむために「ミニ四駆 コース 自作」のキーワードで検索したところすでに実践されている方が多くおられまして今回はこちらの方法でコースを自作してみたいと思います。

安すぎる材料費!プラダン2枚で400円

ミニ四駆コース用プラダン

プラダンからコースのパーツをカッターで分割

ホームセンターで購入したプラダン(プラスチックダンボール)実際には1枚178円でした。大きさは縦182cm横92cmとかなり大きいです。こちらの2枚を5cmの幅でカットしていきます。

ミニ四駆プラダン

何枚かカットしたのちに、一旦円にして走行テストをしてみます。うまく走ったことを確認して作業を続行

ミニ四駆プラダンコースのテスト

同じ作業が続くので、次第に飽きてきますが40分ほどで30枚のコースパーツが完成しました。

ミニ四駆プラダン

養生テープでコースを設置

ミニ四駆プラダンコースの設置

コースアウトしないように2枚のコースで通路を作っていきます。幅は特に気にせずにざっくりで作ってます。

作業開始から約3時間、ついにコースが完成!

ミニ四駆プラダンの自作コース

ミニ四駆プラダンの自作コース

写真を見てお気づきの方もいると思われますが15時頃から作業を始めて気がつけば外は暗くなっていました。つまりそれだけ没頭していたということ

ミニ四駆プラダン自作コース完成までの動画はこちら!

改めて客観的に見るとただミニ四駆が走っているだけなんですが、自分が作ったマシンが動いているのを見るだけでも十分に満足です。しかも材料費はかなり安く、そして何より時間をかけて作ったコースをちゃんと走るというだけでもかなりの達成感があります!
ちなみにこちらのコースを作った際には10本ほどコースパーツが余りました。今回は一室のみでコースを作りましたが例えば家の色んな部屋を行き来できるようにしたらめちゃめちゃ楽しいのではないでしょうか。(片付けとお母さんの承諾は必要でしょうが)ぜひ夏休みの思い出工作として取り組んでいただければと思います。

GoPro搭載の「ミニ四駆視点」が楽しい!

さてここからは発展形の遊びです。アクションカメラのGoProを載せたらどんな視点が見えるのか?せっかく作ったコースですので片付ける前にとことん遊んでいきます。使用したのはGoPro HERO7 BLACK 手ブレ補正が効くので今回の撮影には最適です。

今回用意したのはホームセンターで購入したゴムのシートと結束バンド、こちらにGoProのベースマウントをシールで貼り付けての簡易マウントとなります。

ミニ四駆にGoProを載せる

ミニ四駆にGoProを載せる

ミニ四駆にGoProを載せる

この方法が最適かどうかはわかりませんが、楽しむ分には十分でしょう!では実際にどんな画が撮れたのか見てみましょう!

見た目以上にGoProから見た体感速度がすごいです。

ミニ四駆にGoProを載せる

小型とはいえ、GoProの重みがあるのでカーブで何回か転倒しましたが、コースを養生テープで補強することによって転倒を回避できるように!
傾斜に耐えながらもコーナーを通過していく姿は感動すら覚えます。

ミニ四駆にGoProを載せる

GoProを搭載することで速度は落ちますが、自分のマシンの視点を体感できるのは感動です!

33年のブランクがあっても楽しめたミニ四駆

ミニ四駆のコースで遊ぶ

久しぶりに手にしたミニ四駆ですが自作コースのおかげで120%楽しむことができました。このプラダンを使った自作コースでしたらローコスト、ローリスクで思う存分ミニ四駆の楽しさを知ることができるでしょう。万が一ハマれなかったとしても(コスト的に)そこまで痛手を追わずに済みますので、ちょっとミニ四駆が興味がある人も工作感覚でお子さんと一緒に楽しむことができるでしょう!

未完成の「余白」が遊びを発展させる

久しぶりに手にしたミニ四駆は原型こそいまとほぼ同じではあるものの「走る」というシンプルな構造はそのままでした。当時の僕たちはそこから遊びを発展させることなく離れてしまいましたが、ミニ四駆で遊んでいた誰かが「コースを作る」ということを始めてから「速く走る」ということを追求するためにオプションパーツが次々と開発されて、今のブームにつながったと聞いています。

ある意味ミニ四駆自体が「未完成」の状態であったからこそ、ここまで発展したと言っても過言ではないでしょう。今はレースが中心となっていますが、これからまた新しい遊び方が生まれてくるかもしれません。先日日本でもイベントが開催された漫画の世界をリアルに再現したストリートミニ四駆なども遊び心満載で素敵です!

個人的には今回のプラダン自作コースをもっと発展させて、ドミノ倒しのようにめちゃめちゃ長いコースを完走できるかを競い合う「コース作り選手権」というのもやってみても面白いかと思いました。

以上、むかしむかしの記憶を遡りながら久しぶりにミニ四駆で遊んでみた記事を書いてみましたが記事を書きながらすでにどんなパーツがあるのかリサーチしている時点ですでに再び「ミニ四駆沼」にはまりつつあるのかもしれません。

夏休みの思い出作りにミニ四駆でコースを作ってみて遊んでみてはいかがでしょうか!

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