2019年8月31日更新 11219 5
ラジコンの組み立てに必要な工具、購入する際におすすめなお店を紹介!
ラジコンを始める際に必要なのはキットやメカ類だけでなく組み立てる際の工具が必要になります。初心者こそしっかりした工具を使うべきなのですが予算の上限もあると思いますので今回の記事ではお金をかけるべき工具と、100円ショップで揃えても良い工具をお伝えいたします。また最初にキットを購入する際にどのようなお店で買うかについてのポイントもお伝えいたします。

ラジコンの組み立てに使う工具は何を用意したらいいのか
前回の記事ではラジコンのメカについて説明しましたが、今回の記事では組み立てについての「工具」について説明していきます。
取り扱い説明書に書いてある工具
まずTT-02の取り扱い説明書には、使用する工具として以下の物が書いてあります。どんなものを買うべきかも含めて紹介します。
・プラスドライバー大
・プラスドライバー小
最も良く使うので精度が欲しい工具です。「タミヤ クラフトツールシリーズ No.85 RCツール 8本セット RC用工具」を購入し一気に一式そろえるのがコストパフォーマンスも高くおすすめです。不足を感じたら都度買い足す、買いなおすと良いでしょう。買いなおす場合はタミヤのTRFツールや、ベッセルというメーカーのドライバーがおすすめです。
尚、ミドルクラスやエキスパート向けのシャーシは六角ネジを使う物がほとんどで、六角レンチドライバーを使う頻度の方が高くなり、ステップアップするに連れてプラスドライバーの出番は少なくなります。プラスドライバーはこのセットを使い続け、六角レンチドライバーを買い足す、という風にすると無駄使いせずに済みます。六角レンチドライバーで一番使うのは2mmのサイズです。それだけでもしっかりしたものに買い替えた方がいいかもしれません。ちなみにこのセットのボックスレンチは精度も高く使い勝手もいい一生物でずっと使うことが出来ます。
・ピンセット
・ラジオペンチ
こちらの2点に関しては100円ショップで購入しても良い工具と言えるでしょう。ピンセットは小さなパーツをつかむ際や、ステッカーを貼る場合に使います。ラジコンを作る場合はそれほど精度は必要ありません。ラジオペンチははめ込む際に力がいる場合と、ボディピンを曲げる場合などに使用します。普通サイズと小型のものが1個ずつあると、ボディピンを曲げる際に便利です。
・ニッパー
パーツを切り出す際に使います。タミヤなどの模型用がおすすめです。電線を切断するためのニッパーは切れ味が悪くおすすめできません。高額な物ほど切れ味が良いのですが、薄刃ニッパーや精密ニッパーと言ったものはやめた方がいいです。ミドルクラス以上のラジコンキットではカーボン混入樹脂という硬い樹脂が使われていることがあり、薄刃や精密といったニッパーではこの樹脂に負けて刃が欠けることがあります。プラモデルと違いゲートからの切り取りはそれほど綺麗でなくても問題はありませんので、ほどほどの値段のそこそこの切れ味の物で十分です。「タミヤ クラフトツールシリーズ No.93 モデラーズニッパー」あたりがおすすめです。100円ショップのニッパーは切れ味がそれほど良くなかったのであまりおすすめはできません。
・カッターナイフ
・アートナイフ
カッターはきちんとしたメーカーのものを買うべきです。オルファというメーカーのカッター、アートナイフが鉄板です。安い物は切れ味が悪く、変に力を入れた結果怪我をした、ということになりかねません。アートナイフはボディカットの際に使うのですが、ボディを半分切ったら刃を取り換える、くらいの頻度で交換したほうがいいので替え刃も買っておくといいでしょう。
・ハサミ
・曲線バサミ
ハサミはボディやステッカーを切り出す際に使います。これも良いものを買った方がいいでしょう。100円ショップのものはおすすめできません。私は「タジマ クリッパー210」というハサミを使っていますが特にこだわりがあるわけではありません。曲線バサミは「タミヤ クラフトツールシリーズ No.05 曲線バサミ」というのがおすすめです。
・瞬間接着剤
瞬間接着剤はタイヤとホイールを接着する際に使用します。一部でもタイヤがはがれると車はおかしな挙動をし、ストレスが溜まりますしクラッシュの元になったりと良いことがありません。ラジコンのタイヤを接着する専用のものを使うのが確実なので「タミヤ HOP-UP OPTIONS OP-339 瞬間接着剤」を使っておけばまず間違いありません。
瞬間接着剤は痛むのが早いのでダメになってもダメージが少ない、容量が少ない物が良いでしょう。この点でもタミヤのものがおすすめ。保管する際は冷蔵庫に入れておけば多少は長持ちしますよ。
・ボディ塗装用塗料
タミヤのポリカーボネート専用スプレーがおすすめです。タミヤの販売しているスプレーは「TS-」から始まるものと「PS-」から始まるものの2種類がありますが、ポリカ用は「PS-」の方。ラジコンのボディで使われているポリカーボネートに対しよく食いつき、クラッシュ時でも剥がれにくいという特徴があります。タミヤのポリカ用スプレーは大き目のホビーショップや、大手カメラ量販店のホビーコーナーでも取り扱いがあります。様々な色が用意されていますので、見ているだけでも楽しいですよ。どんな色を使うかはボディの説明書に書いてありますので、その指示に従うもよし、自分オリジナルの塗装をするもよしです。
サーキット走行を考えているのでしたら明るい色、視認性の良い色がおすすめです。黒や濃紺、ブルーといった暗い色だと他の人から見づらい為、追突されることもあります。アスファルトの上を走る黒い車というのは正直言って全く見えません。
・ボディ塗装用マスキングテープ
ボディの塗り分けする場合は使用します。これもタミヤ製のものが鉄板です。「タミヤ メイクアップ材シリーズ マスキングテープ」で、6mm、10mm、18mmと種類があります。3種類ともあると便利です。マスキングテープ自体はホームセンターや100円ショップでも取り扱いがあります。ボディを単色で塗装するならば不要です。
・ピンバイス
TA07やTB05ではピンバイスも使用することになっています。100円ショップの物で十分です。タミヤ製のピンバイスでも良いのですが、100円ショップの物は軸とドリルが接着してあるので空回りせずにストレスがありません。
・やすり
プラモデルと違い、切断跡のバリを綺麗にする必要があまりないのでそれほど使う機会はありません。100円ショップの物はあまり削れないものもありますので、「タミヤ クラフトツール ベーシックヤスリセット」があればよいでしょう。
取り扱い説明書には書いていないがあると便利な工具
・パーツクリーナー、ブレーキクリーナー
アルコールを主成分として、脂分を取る為のクリーナースプレーです。様々な種類がありますが、ホームセンターで売っている安価なもので十分です。タイヤとホイールを接着する際や、グリスがついている部分などの清掃、メンテナンスに使います。ダンパーオイルの交換の際にも使いますが、シリコンOリングにかかると弾力が無くなってしまうので注意しましょう。
・リーマー
穴を大きく広げるための工具です。ラジコンの場合はボディを固定するための棒(ボディポスト)やウイングを固定するステーを通す穴を広げるのに使います。ボディポストの太さが6mmの場合、穴の径は6.2mm位にするのがいいのですが、6.2mmのドリルというのはほとんど売っていません。さらにボディポストの太さは様々あります。ですのでリーマーを使った方が楽、かつ綺麗にできます。
2000円程度しますのでやや高額ですが、ボディポストの穴が綺麗だとボディ全体も綺麗に見えるものです。長く使えますし最初に購入してしまうことをおすすめします。タミヤからは「タミヤ TRFシリーズ No.160 RC ボディリーマー」というものが販売されていますが、特にタミヤにこだわる必要はありません。ゼロから穴を開けるのは苦手な工具なので、最初はピンバイスで穴を開け、その後リーマーで広げる、という使い方をしましょう。
ラジコンはどこで買えばいいのか
・安く買うならばラジコン専門の量販店
ラジコンに詳しい方が周りにいて、何かあった際に色々聞くことができるという環境でしたら、安売りの量販店で買ってもいいでしょう。熱心に探せば3割から4割引いてあるという、かなり懐にやさしいお店もあります。ラジコン専門の量販店としては以下のお店があります。通信販売も行っていますので、送料はかかりますが遠方でも安く購入できますよ。
・スーパーラジコン
・洛西モデル
・チャンプ
・ラジコン天国
・HOBBY SHOP TamTam(タムタム)
・RC Maniax Web STORE
新製品の場合はヨドバシカメラやジョーシンといった家電量販店の通販サイトでも扱っていることがあります。しかし店舗に並ぶことは少なく、通販でも初回入荷品を売り切ったら再入荷は無いことがほとんどです。ラジコン専門店の通販サイトは使い勝手の悪い所も多いので、色々なお店を試してみてください。
・サーキットを併設しているようなお店で買うことをおすすめ
本格的なホビーラジコンは結構複雑な構造で、組み立てたはいいけどうまく走らない、ということもあります。通信販売で購入した場合、うまく走らなくてもサポートはあまり期待できません。どこが悪いのかは、実際に車を手に取って詳しく見てみないとわからないことが多い為です。ラジコンに詳しい方に見てもらうと良いのですが、周りに詳しい人がいない場合は手詰まりになってしまいます。
というわけで周りに相談できるような詳しい方がいない場合は、ラジコンサーキットを併設しているようなラジコンショップで買うことをおすすめします。これからラジコンをはじめたいので一式揃えたい旨相談すると、店主の方が親身になって相談に乗ってくれるでしょう。サーキットに入るのはなかなかハードルが高いのですが、勇気を出して一度覗いてみるといいですよ。しかしこういったお店は値引きが渋いことがほとんどです。そういう場合はせめてキットだけでも購入し、きっかけを作っておくといいでしょう。また、最近のラジコンは専門性が高いので、プラモデルを主力として扱っていてラジコンは少しだけ、といったホビーショップではあまりサポートは期待できません。
サーキットを探す手段としては、ネットで「ラジコン サーキット」で検索するとラジコンサーキットを案内しているサイトが出てきます。都道府県ごとに分かれているので自分の住んでいる近所のサーキットを調べてみましょう。近くのサーキットの名前がわかったら、次はそのサーキットを検索します。ショップが併設されていないサーキットもありますので、そういうサーキットはとりあえず除外しましょう。ドリフト専門のサーキットの場合、TT-02などのグリップ車は扱っていないことがほとんどです。グリップ車をやりたいのであれば、さしあたって行く必要はありません。
ラジコン関係の方はサーキットオーナー、ユーザー共にネットではあまり積極的に情報を出していません。SNSで広く呼び掛けても反応が無いこともあります。これは特に秘匿主義というわけではなく、ネットに疎い方が多い、ということが理由です。情報を探すのには結構苦労することになると思いますが、そういう場合はとりあえずサーキットに行ってみることをおすすめします。お店の雰囲気やコースなんかも実際見た方がよくわかります。行ってみてショップが併設されていなかったとしても「コース見せてもらえますか」と一声かけてサーキットを覗いてみましょう。
「XB」という完成品もある
タミヤのXBというモデルはエキスパートビルドの略で、文字通りエキスパートが組み立てた、組み立て済み完成品です。車は完成されている上に送信機受信機といったメカ類やバッテリー、充電器などもセットになっており、バッテリーを充電すれば即走り出すことが出来ます。バギーやワイルドウイリーといったビックタイヤ、もちろんTT-02のXBもあり、手軽にラジコンを始めたいのであれば非常におすすめです。
しかしメカ類はベーシックなスペックのものを搭載しているので、動作するのに必要最低限の性能となります。本気でラジコンを始めたい場合はメカ類は全て買い替えることになってしまいます。さらに自分で組み立てたわけではないので構造がわからず、壊れた際はどこが壊れているのか、どうしていいのかわからなくなることもあります。今後ラジコンにはまる可能性がある方、メカをいじってみたい方は最初から組み立てキットから購入することをおすすめいたします。
お店選びは結構重要
周りにラジコンをやっている人がいない場合、購入するお店は結構重要です。トラブルがあった時に解決案を聞くことが出来るだけでなく、色々と相談に乗ってくれます。ここら辺は実車を購入する場合と一緒ですね。初めて専門店やサーキットに行くのは躊躇してしまいますが、ちょっと勇気を出してドアを開けてみませんか?