2019年9月19日更新 1197

ラジコンボディをうまく塗装したい! 抑えておきたい9つのポイント

シャーシが組み上がったらボディ塗装です。洗浄から缶スプレー塗装、エアブラシを使う場合も細かいノウハウがありますので読んでおいて損はありません。一読しておけば一つ上のボディが完成するかもしれませんよ。

OutSeekers編集部

OutSeekers編集部

ラジコンのボディを上手く塗装するために気を付けたいこと

1,まずはボディをしっかり洗う

ボディの裏側、塗装する面には離型剤という物がついています。この離型剤がついたままだと塗料がうまく乗りませんので、まず離型剤を取るためにボディを洗います。専用の溶液なんかも出ていますが、食器洗い用の中性洗剤などで十分です。食器洗い用のスポンジに洗剤を付け、食器と同じように洗います。ボディを傷付けないようにスポンジは柔らかい物で、食器洗い用と兼用はせずにラジコン用に新たに購入した物を使ってください。食器洗いで使用しているものを流用すると、食器についていた油がついてしまいます。
ボディを洗った後はよく水で流して、すぐに水分を拭き取りましょう。自然乾燥は跡が残るので避けてください。拭くのはマイクロファイバータオルなどがおすすめです。私はアマゾンで購入した「レック 激落ちクロス マイクロファイバー 10枚入」というものを使っています。安価ですが性能は十分です。拭き取りにティッシュなどを使うと繊維質が残ることがありますので使わない方がいいでしょう。

2,マスキングテープは慎重に

ボディに付属しているマスキングテープやステッカーは、一度に台紙を全部剥がしてから貼ろうとすると失敗します。台紙の角などの一部をカットして場所を合わせて貼り、少しずつ台紙を剥がして貼っていくという方法を取りましょう。
マスキングテープはどれだけ気をつけても浮いている部分ができてしまいます。塗装直前に綿棒でマスキングテープの縁を撫でて、なるべく浮きを無くすようにしましょう。

マスキングテープの浮き防止

また、作業中には手の脂などがつきますので、塗装前にはもう一度軽く拭いておきましょう。使い古しのタオルなどにパーツクリーナーを吹き付けて、ボディを撫でるように拭くといいでしょう。

3,缶スプレーを使う際に注意すること

缶スプレーを使う場合は、よく振って空中に少しだけ空吹き、試し吹きをしてから塗りはじめましょう。図のようにボディの外から噴射し始めてボディの外で噴射が終わる様にします。スプレーの出始めと出終わりは塗料のミストが安定し無い為です。

缶スプレーの動かし方
缶スプレーは噴射しつつ一方向に流すように腕を動かします。開始から終了までは1秒程度、結構早く動かすイメージです。1度目の塗装は全体にごく薄く塗って、10分程乾燥させます。乾燥させる際は、ボディの内側を下にしておきましょう。内側を上にするとホコリがつきます。この工程を繰り返して3回から4回で塗り上げるくらいが理想です。1度で塗り上げようとすると厚塗りになり美しくありません。
また、缶スプレーの吹き出し口に溜まってくる塗料は定期的に拭き取りましょう。ダマになって飛んでしまい、ボディにつくと目立ちます。マスキングに失敗して塗料がはみ出した場合には拭き取ります。綿棒にうすめ液を含ませてごしごしこすると取れますが、塗装から時間が経って完全に乾燥してしまうと取りにくくなります。早目に対応しましょう。ABCホビーから「とれるやん」という専用のリムーバーも出ています。評判が良くおすすめです。

また、缶スプレーは周囲の気温が低い状態、寒い時期だと出が悪くなります。夏場はいいのですが、冬場にスプレーを使う場合は40度位のお湯を洗面器に入れ、その中にスプレーを入れて温めつつ塗装するといいでしょう。だたし直火で温めるのはやめてください。スプレー缶が破裂します。
塗装は、黒や紺、青といった暗い色、濃い色から塗っていくのが基本です。黒を塗ったあとから白を塗っても問題ありませんが、白を塗った上から黒を塗ると、下の画像のようにはっきりと黒が透けて見え、白が暗くなります。

白の上から黒を塗ると透ける

どうしても明るい色の後に暗い色を塗りたい場合は明るい色の上にマスキングテープを貼って隠すという工程を追加すると綺麗に塗ることが出来ます。また暗くなることを利用して重厚感を出す、という塗装方法もあります。黄色や緑を塗った上から黒を塗ると明るさを抑えた黄色や緑になります。ボディの切れ端は捨てずにとっておいて、塗装のテスト用として色々と試してみてはいかがでしょう。

全て塗装が終わったあとに、全体を白や銀、黒で塗ると透けることがなく綺麗に発色するようになります。これは裏打ちというのですが、明るい色で塗装した場合は白や銀で、暗い色の場合は黒で裏打ちするといいでしょう。塗装業者さんに頼むと白で塗って発色を確保したあとで、黒く塗って透け防止としていることが多いです。レース志向な方は、ボディを軽く抑えるために裏打ちをしない方もいるのですが、最初のうちはそこまでこだわることもありませんし、実際は1色増えたところでボディの重さはほとんど変わりません。最後に白を塗って発色を良くすることをおすすめします。
塗装が終わったら、最後に窓部分のマスキングテープを剥がして完成です。

4,エアブラシで塗装する場合の塗料選び

ラジコンのポリカーボネートボディをエアブラシで塗装する場合は、ファスカラーという塗料がおすすめ、というかラジコンのポリカーボネートに使えるエアブラシ用塗料としては、現在入手できるのはこのファスカラーのみになっています。水溶性の為、水で希釈が可能、使用後のエアブラシも水で掃除ができます。ファスカラーは最初からエアブラシ用に希釈してありますが、私は塗料2に対して水1程度で薄めて使っています。水でも希釈できますが、私はタミヤのX-20Aというアクリル溶剤で希釈することが多いです。こちらを使った方が乾燥が早く、食いつきが良いような気がする、程度なので水でもかまいません。このファスカラー、日本ではキョウシンデベロップメントという会社が販売しており1本800円程度とやや高額です。一般の模型店や大手カメラ量販店ではあまり置いておらずラジコン専門店でしか見たことがありません。最近だと白や黒といった基本色に欠品が出てきており、早目に入手したほうが良さそうです。

GSiクレオスから販売されているMrカラーなどのラッカー系塗料を使うこともできますが、ポリカーボネートに対しては食いつきが悪くそのまま塗装しても衝撃が加わるとパリパリと剥がれてしまうことがあります。それを防ぐために、「東邦化研 エンジンカラー スプレー クリヤー」というスプレーを一度全体に吹き、その上から塗装する、という方法が有効でした。しかしこの東邦化研エンジンカラースプレークリヤー、2016年の末には生産が終了しており、現在入手する手段としては店頭在庫を探すのみ、となっています。大手通販サイトなどでは価格が上昇傾向にありますので、これも早目に入手することをおすすめします。

5,エアブラシで塗装する場合に注意すること

エアブラシで塗装する場合は、プラモデルと違って面積が広くなりますので余裕を持った量の塗料が必要です。混色した場合、1度切れてしまうと同じ色を作ることはまず不可能です。あらかじめ多めに作っておきましょう。タミヤからはJAR46という大容量の塗料ビンが発売されており、私は良く使っています。
エアブラシはお持ちの物があればそれを使っていただいて構いませんが、広い部分を塗装する場合は、大口径のエアブラシでエア圧を高めにして吹いていくのが効率がいいです。新たに購入するのであれば大口径の0.5mmのものがおすすめです。GSIクレオスだと「プロコンBOY PS266 ダブルアクションLWA」タミヤだと「タミヤ エアーブラシライトシリーズ No.2 スパーマックス エアーブラシ SX0.5D 74802」あたりが0.5mmかつ塗装も多く入るカップを使っています。
ラジコンボディを塗装する場合は、塗装ブースがあっても排気が間に合わない場合がありますので、塗装ブースを持っていても過信せず、途中で排気が間に合っているか確認してみてください。部屋の床を雑巾などで拭いてみて塗料がついていた場合は排気が間に合っていません。そのままだと部屋中に塗料ミストが広がりますので、野外やベランダに出て塗装するといった方法をとった方がいいでしょう。

6,ステッカー貼り付け

ボディの表面には保護フィルムがあります。ステッカーを貼る前に剥がしましょう。これも一気に全部剥がすのではなく前半分剥がしてステッカーを貼り、終わったら後ろ半分を剥がしてステッカーを貼る、という風にするとボディが汚れずに済みますよ。ステッカーがカットされていない場合は、一度台紙ごとおおまかに切り出して、その後なるべく余白が少なくなるようにカットします。鋭角の部分があるとそこからはがれやすくなりますので、Rをつけて丸くするようにするといいでしょう。ステッカーを貼る際は、紙の縁を一部カットして場所を合わせ、それから台紙を剥がして貼るとずれずに上手く貼ることができます。また、指紋がつかないようにピンセットなどを使ってください。

台紙の端を剥がす

台紙を剥がして貼る

大きいステッカーを貼る場合は気泡が入らないように注意しましょう。気泡が入った場合はアートナイフの先で少しだけステッカーに穴を開け、そこから空気を抜くようにするといいでしょう。
ステッカーは説明書の指定通りに貼ってもいいですし、貼らなくても問題ありません。余ったステッカーは取っておくと、後々流用できますよ。また、模型店に注文すればステッカーだけ取り寄せることもできます。印刷してあるメーカーやスポンサーにもよりますが、1枚1500円から2000円程度です。マスキングに失敗して塗料がはみ出した部分は、ステッカーを貼って隠す、という裏技もあります。

7,パネルラインでリアリティを追求

実車のボンネットやドアなどには隙間、パネルラインがありますが、ラジコンのボディでもパネルラインがあると締まって見えます。しかしフリーハンドで線を引こうとしてもたいていは失敗します。
京商やABCホビーから、「パネルラインテープ」という、幅が0.2mm~0.5mm程度のテープが販売されているので、それを使うとリアリティのあるラインが引けます。使い方は簡単、ボディのパネルラインに合わせてテープを貼るだけです。下の写真は、ボンネット部に0.5mmのラインテープを貼ったものです。

パネルラインテープ

ボディの表から貼ってしまってもかまいませんが「裏貼り」という、ボディの裏にあらかじめテープを貼っておき、その上から塗装する、というテクニックもあります。裏貼りは一度うまく貼ってしまえば剥がれてくることはありませんが、しっかり密着させないと塗料が隙間からしみ込んでみっともないことになるので注意しましょう。
ボンネットは0.5mmのテープで、ドアは0.2mmのテープで、等こだわるのも楽しいですよ。

8,上級者向けのオリジナルデザイン

オリジナルデザインで塗装する場合、ボンネットやルーフなどはルーフの中央を中心に左右対称にすると綺麗に見えます。しかし車体の左右を同時に見ることが出来ないので、右と左で多少デザインがずれても問題ありません。
また、何かイラストを描く場合は、ノーズが下になった時に正しい位置になるように書くのが一般的です。ラジコンのレースに出場し表彰台に立つ場合、自分の車を持つのですが、その際はウイングを持ってノーズを下に持つことが多いので、ノーズが下になった時に正しい位置になるように書いた方がいいでしょう。また、ボンネットにはボディポスト用に穴を開けますので、そこを避けるように上手くデザインするといいですよ。

9,どうしても苦手な人は塗装業者さんに依頼するという方法もあります。

ラジコンボディの塗装を行っている業者さんもあります。ラジコンサーキットを運営しているオーナーさんが片手間に、というところから、世界選手権に出場するような選手が契約しているデザイン会社まで様々です。
ラジコンサーキットで行っているような塗装代行だと単色で2000円程度が相場です。どうしても自分で塗装できない、という場合は相談してみてはいかがでしょうか。ただしそのお店で塗料とボディを購入した方に限る、といった条件がつくこともあります。
ラジコンボディの塗装を請け負ってくれるデザイン会社では「タカシマデザイン」という会社が有名です。こちらは世界選手権に出場するような選手が利用しているデザイン会社。塗装を委託した場合、ボディ代金とは別に2万円程度~、ということです。実際見たことがあるのですがクオリティの高さはさすが、という出来です。一度は頼んでみたいですね。