2019年9月20日更新 9639 13
モンスタービートルにワーゲンバスのボディを乗せたい! ラジコン週末カスタムのすすめ
ボディが変われば印象がガラりと変わる!むしろ別のマシンを買ったくらいのイメージチェンジが可能に!今回はモンスタービートルにワーゲンバスのボディを載せるカスタムをしてみました。
「ラジコンのボディを乗せ変える」という楽しみ方
タイトルにある通りの内容になりますが、今回の記事ではモンスタービートルにワーゲンバスのボディを乗せてみました。新橋のタミヤショップを散策していた時にラジコンのスペアボディコーナーで出会って一目惚れで購入してしまいました。
70年近く愛されている「ワーゲンバス」の魅力
こちらのワーゲンバスですが、実車を見たことがない人でもおそらく一度は目にしたことがあるのではないでしょうか? インスタグラムで「#ワーゲンバス」と日本語で検索するだけでも70,000件近くの投稿がヒットします。(2019年9月現在)
今回購入したワーゲンバスのボディが「T1」と呼ばれるタイプで1950年に製造が開始されたことを踏まえると、実に70年近く愛されている車ということになります! これだけ長い間親しまれて、なおかつ現役で使用されているプロダクトというのは世界でも数えるほどしかないことでしょう。
実車だと難しいけれどラジコンなら気軽にできるカスタムできる
今でも多くの人に愛されているワーゲンバスですが、製造もすでに中止されているので中古車で買うにも相場的に250万円から高いものだと500万円くらいでした。さらに購入したとしてもメンテナンスにもお金がかかるので、決して気軽に購入できるものではありません。さらに今回の記事をリアルに再現しようと思うとほぼ不可能なことがわかるでしょう。例えば「ランドクルーザー」のシャーシをベースに「ワーゲンバスのボディ」を載せるなんてことをしようとしたらとんでもない金額になることでしょう。(実際載らないとは思いますが、、)
リアルだったら実現不可能なことも気軽に試せるというところがラジコンカスタムの魅力の一つなのかもしれません。今回の記事ではネットで検索してもモンスタービートルにワーゲンバスを乗せた情報はほぼなかったので、実体験に基づいて解説したいと思います。
購入したのは1/12 フォルクスワーゲンタイプ2ウイリーのボディ
「フォルクスワーゲンウイリータイプ2」のボディを今回使用しました。組み立てキットは2012年に発売しましたが、すでに店頭にない場合もありますので欲しい方はお早めに手に入れた方がいいかもしれません。こちらのマシンはWR-02という規格のシャーシで、有名なところでは「ワイルドウイリー2」の並びのシリーズです。
似ているけどちょっと違う1/10 フォルクスワーゲン タイプ2(M-06シャーシ)
非常に似ていますが、微妙に違いますので今回の記事と同じ乗せ方をする場合はご注意ください。こちらのサイズは1/10で、M-06というオンロード用のラジコンになります。写真をよく見比べるとわかるのですが、今回購入した1/12サイズのワーゲンバスのボディの方が若干デフォルメ化されております。今回は「モンスタービートルに載せる」という目的のもと、1/12サイズを選択しました。参考までにタミヤサイトから調べた全長は以下となります。
- モンスタービートル全長:410mm
- 1/12サイズ全長:345mm(今回使用)
- 1/10サイズ全長:426mm
モンスタービートル自体の全長が410mmなので1/10サイズだと少しオーバーサイズになる可能性がありますが、もしかしたら合うかもしれません。リアルなワーゲンバスのラジコンを楽しみたい場合はこちらのキットを買うことをおすすめいたします。
ボディの制作は約9時間
ボディ制作は思っていた以上に時間がかかりました。ざっくり分けると以下の3つのステップになります。
- 塗装前の下準備(ボディカット&マスキング)
- 塗装
- ステッカー
上記3つにそれぞれ3時間という感じです。ラジコンの組み立てでも感じることですが、作っている時というのは「早く完成させたい!」と気持ちが早まりますが、ここはじっくり腰を据えて週末にちょっとづつ進めるという感じで楽しみながら進めていきましょう!もとのモンスタービートルがどのように変化していくのかお楽しみに!
制作に必要な道具
塗装用スプレー2種
ワーゲンバスの特徴としてツートンカラーがあります。今回は上部の白はそのままにして下のラインをメタリックレッドにしてみました。ここらへんがボディ作りの楽しいところで、自分の好きな色にできるというのが楽しいところです。ワーゲンバス自体が非常にポップなフォルムをしているので、黄色や青でも合いそうです。ぜひ自分好みの色でお楽しみください。
マスキングテープ
ボディのセットの中には窓枠用のマスキングしか入っておりません。2色で塗り分けるにはマスキングテープが必要になります。
曲線ハサミ
ボディはポリカーボネートで、カットしていく必要があります。通常のハサミだとホイール部分の曲線が難しいのでこちらのハサミをおすすめします。
ボディリーマー
もともとモンスタービートル用として作られていないボディなので、モンスタービートルのマウントに合わせてボディに穴をあける道具です。
ボディマウントエクステンションセット
モンスタービートルとワーゲンバスではボディの形状が大きく異なります。モンスタービートルのボンネット部分に出ているマウントではワーゲンバスの屋根に足りないのでこちらのパーツで補います。
スプレー塗りが失敗した時に使う「とれるやん」
スプレー塗装で塗り間違いがあった時に使うアイテムです。こちらを使うことで塗り間違いがあってもやり直すことが可能になります。
制作のダイジェスト動画はこちら
作業時間、約9時間でしたが、イメージをつかむためにダイジェスト動画をアップいたしましたのでぜひご覧ください。
こちらYahoo!Creatrosにて動画を配信しております。Yahooアプリをお持ちでしたらぜひコチラからフォローいただければ幸いです。
動画にしてしまうと非常に簡単そうに見えてしまいますが、ここからはそれぞれの作業でどのような苦労があったのか振り返りたいと思います。
ステップ1 塗装前の下準備(目安3時間)
最初にポリカーボネートのボディをカットしていきます。
ワーゲンバスのフォルムが出てくるだけでテンションは上がります。早く塗りたい気持ちをおさえて次のステップに向かいます。
窓の数が多いので、マスキングが思っている以上に大変
窓の数が普通の車に比べて多いので、その分付属のマスキングシールのカット数が非常に多いです。
マスキングシールにはそれぞれどこの場所に貼るのか記載されているので説明書通りに間違えないように気をつけましょう!
窓枠のマスキングの次は2色にわけするために別途用意したマスキングテープを使って2色分ける部分の境目にマスキングテープを貼っていきます。フロント部分が曲線でなかなか綺麗に貼るのは難しいですが、実はこの境目の部分はあとからステッカーでラインが貼られるのでおおよその部分が合っていれば問題ないでしょう。
赤に塗る部分以外を全て覆う
今回のワーゲンバスは2色で、順番としては下部のメタリックレッドを最初に塗ってからマスキングを剥がして白い部分を塗っていきます。すでに何度かラジコンのボディは塗装してきましたが、毎回「耳なし芳一」の話を思い出してしまいます。
今回屋根付近の部分を普通の紙で覆ったつもりでしたが、こちら少し隙間が空いてしまっていました、、
ステップ2 スプレーで2色に塗装(目安3時間)
マスキングが完了したらとりあえず一安心です。下部の赤い部分をスプレーしていきます。薄めに塗りながら3,4回繰り返します。
塗り終えた状態はこのような感じに。果たして魔物に侵入されずにしっかり塗装できたのでしょうか、、、
窓枠以外のマスキングを外していきます。
残念ながらマスキングが甘く、赤色が漏れてしまいました。
そこでここで活躍するのが「とれるやん」です。
何度か拭き取ることでこのように綺麗な状態に!!実は最初に失敗した時にこちらのアイテムを持っていなかったために作業が2日ほど中断せざるを得ませんでした。そこまで高いものではないので最初に用意しておくことをおすすめいたします。
白スプレー塗装が終わったらマスキングを剥がして完了!
赤の塗り間違い部分を修正したら窓枠部分のマスキングを残した状態で白スプレーを同様に塗っていきます。この最終の窓枠マスキングを外す時はいつも緊張します。
ここまで来るのにすでに6時間くらいかかっているので、この状態を見るだけでも感動します。
次に外側に貼ってあるフィルムを剥がしていきます。これを剥がすとピカピカのボディが登場します。ボディ作りの醍醐味でもあります。
モンスタービートルに合わせたマウントの用意
ここまで完成したところでマウントの加工をしました。ここで使用するのが「ボディマウントエクステンションセット」です。
モンスタービートルではボンネット部分に刺さるマウントがワーゲンバスでは屋根の部分にあたり長さが足りないので、こちらのアイテムを使って屋根に届くように延長しました。
次に、ワーゲンバスの屋根の部分にボディリーマーで穴を開けていきます。
実は今までこのボディリーマーを使っておらず、キリを使って穴を開けた後にドライバーで穴を拡大するという力技で穴を開けていたのですが、そういう方にこそこのボディリーマー使っていただきたいです。ドリル状にネジ開けていくのですが、ボディに触れる部分が刃物状になっているので切り口も非常に綺麗に穴を開けることができます。切れ味が非常に良いので無駄に穴を開けたくなる衝動にかられるほどです。お持ちでない方にはぜひ一度この切れ味を体験していただきたいほどです。
ステップ3 ステッカーで最後の仕上げ(目安3時間)
あと少しと思いきや、ステッカー貼りがそこそこ手がかかります。とはいえ、ここまで頑張ってきたので手を抜かずに慎重に進めましょう!
ラインはステッカーがあるので心配いりません
マスキングで埋めたラインが多少いびつな場合があるかもしれないですが、ありがたいことにステッカーが非常によくできているので心配ありません。
このようにラインで貼ることで綺麗に塗ったかのように仕上げることができます。
ラインが入るだけでもかなりイメージが変わってきます。
絶望的に大変だった「窓枠」のシール
これもありがたい話なのですが、実は窓枠の部分も全てステッカーとなります。プラモデルだとこの部分は必ず塗装になりますがポリカーボネート製なのでステッカー対応ということなのでしょう。ただし数がめちゃめちゃ多いです。
この窓枠のステッカーが気絶しそうになるくらい量が半端ないです。ステッカー貼りにトータル3時間かかったうちの2時間くらいは窓枠に要したのではないでしょうか、、、
窓枠を貼り終えたらいよいよ仕上げに入っていきます。象徴的なライトをいれたらほぼ完成に近い感じです。
ちょっと分かりにくいですがワイパーまでもステッカーであるのが嬉しいポイント
最後にエンブレムを貼って完成!
スリックタイヤで足元を引き締める
もとの金ホイール&ピンスパイクタイヤでも良いのですはここはクラシカルでシックなスリックタイヤを履かせます。
世界に一つだけの「モンスターワーゲンバス」ついに完成
正直ここまで時間がかかると思ってませんでしたが、ついに完成いたしました。ボディの横幅は多少強引に詰めたところもありますが、なんとか形にすることができました。
元のモンスタービートルと比べるとかなり変わったことがわかるでしょう!
「あったらいいな」が形になるという喜び
今回一目惚れで手にしたワーゲンバスのボディをモンスタービートルに乗せてみましたが、思っている以上に「達成感」がありました。おそらくそれは作る上での苦労やかけた時間があると思いますが、最初にボディを手にした時に感じた「これ、モンスタービートルに乗せたらカッコいいかも」という妄想を具現化できたという喜びが大きいのかもしれません。実際には「モンスターワーゲンバス」というものはないですし、これを全ての人がカッコいいと思うかどうかは別の話ですが、作り上げた時の喜びは言葉では言い表せないくらいでした。
制作時間としては9時間かかりましたが、振り返るとあっという間で文字通り時間を忘れて没頭していました。一気に作ろうと思うと疲れ果ててしまいますが、ちょっとずつ出来上がっていくのを時間をかけて楽しむのもおすすめです。「ラジコン週末カスタム」で充実した休日を過ごしてみてはいかがでしょうか!