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2019年10月7日更新 29306

ラジコンを組み立てたのはいいけど、どこでどのように練習したら良いのか

ラジコンが完成したら即走らせたくなると思いますが、1/10スケールとなるとある程度広いスペースが必要です。自宅内にそんなスペースがあればいいのですがそんな家はそうそうありません。大抵は野外で走らせることになりますが、走らせていい場所、確認が必要な場所を考えます。

OutSeekers編集部

OutSeekers編集部

ラジコンをどこで走らせたらいいのか

念願のラジコンを購入して組み立てたまではいいけど、いざ走らせようと思った時にぶつかる壁が「どこで走らせたら良いのか問題」。住んでいる場所や環境によって違いはあるでしょうが、一つの目安として本記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

・自宅の庭や駐車場といった私有地

ラジコンを走らせても大丈夫な場所として自分の「私有地」があります。自分の家の駐車スペースなんかがあればそこで練習することができます。車1台分だと狭いかもしれませんが、基本の動作のマスターには問題無いでしょう。気楽に走行できるという点ではサーキットよりも練習には向いています。

・ラジコンサーキット

一人でいきなりサーキットにいくのは緊張するかもしれませんが、サーキット側でも初心者は大歓迎しているところがほとんどです。他の利用者、常連さんやエキスパートの目は気にする必要はありませんがサーキットにはコースを区切るフェンスがあり、基本的な操作が出来ていなかったりするとそのフェンスにぶつかります。そしてぶつかると壊れます。いきなりサーキットにいくのも問題はありませんが、まずは右折左折が間違いなくできるくらいまで練習し、そのあとでサーキットを訪れたほうが良いでしょう。

ラジコンサーキット

走らせるのに確認が必要な場所

ラジコン走行NGの場所と知らずに走らせていても、初回は注意程度で済むと思いますが、事前に確認しておくに越したことはありません。トラブルが起きる前にしっかりと確認をしておきましょう!

・公園や川沿いの広場など

公園でラジコンをする場合は確認が必要です。例えば東京都の場合、都の公園協会で管理している公園は一律で走行NG、区で管理している公園は区による、といったように少々複雑になっています。ラジコンOKな区の公園でも、公園によっては「ラジコン禁止」の旨書いてある看板があったりと個別の対応もあります。川沿いにある空き地や緑地なんかも確認が必要です。東京都の場合は国土交通省が管理する河川、都が管理する河川、区市町村が管理する河川がありそれぞれ対応が違います。こちらは公園よりも更に複雑になっています。

ラジコンの走行が可能!といった公園を見つけたとしても、子供が多くいる場合は様子を見た方がいいでしょう。ラジコンを操縦していると子供は必ず寄ってきます。こちらがぶつける気が無くても向こうからぶつかってきます。ぶつけて怪我をさせた場合はまた面倒なことになります。となると子供がいなくなるような深夜の公園で練習となるのですが、そうなると今度は不審者として通報されたり、と別の問題が出てきたりします。
現状だと「なんとなくお目こぼししてもらっている」という公園もありますので、そういう所では特に気をつけましょう。何か起こすとそれがきっかけにラジコンを使えなくなって場合があります。

川っぺりのグランドを走るラジコン

・学校のグラウンド

小中学校の学校のグラウンドが解放されている場合があります。広いグラウンドを土煙を上げて走らせるのは非常に気持ちがいいのですが、部外者が学校開放の日のグラウンドを利用するには事前に申し込みが必要なことがほとんどです。例えば東京都杉並区の場合、一般の方にグラウンドが解放されるのは中学校だけで、事前に教育委員会に申し込みが必要です。しかも団体向けの解放となっていますので、おそらく社会人による野球の試合などが想定されていると思われます。実際に教育委員会に聞いたわけではないので断言できませんが、ラジコンの利用の為ということで許可をもらうのは現実的では無いように感じます。また、許可を得ずに部外者が学校のグラウンドに入ると、昨今の情勢では即通報されるということも十分考えられます。

今の日本では広い所で合法的にラジコンを走らせるというのはちょっと難しい環境になっています。東京都は特に顕著で、ラジコンを売っているお店はあるのですが走らせる場所はほとんどありません。なんとか場所を確保して、右折左折が出来るようになったらすぐにサーキットに行ってしまうことをおすすめします。

・万が一に備えての「ラジコン保険」

万一の時に備えて「ホビー用ラジコン保険」があります。公園で走らせていたらラジコンが人を傷つけてしまった、といった場合を想定した保険です。あいおいニッセイ同和損害保険が提供しているもので、財団法人日本ラジコン電波安全協会が設定している「ラジコン操縦士」というのに登録が必要ですが特に試験などは無く申し込みだけで登録可能です。2年で4,500円払うことで1事故につき最大1億円程度の保証が受けられます。保険についても特に審査も無く申し込むだけで加入可能です。車だけでなくヘリやドローンといった空物も補償対象になっています。本格的にやってみたい、または心配な方は入ることをおすすめいたします。

【ホビー用】ラジコン(ドローン)保険

早く上達する為の練習方法とは

上達するには早いうちにサーキットに行ってしまうのをおすすめしますが、その前にまずは最低限の操作方法をしっかりとマスターしておきましょう!

・意外と知られていない「プロポの持ち方と姿勢」

プロポの持ち方
プロポを持つ場合は、スティックでもホイラーでもそれほど力を入れずに持つのがポイントです。持つ位置は自分の楽な位置、胸の高さでもへその高さでも構いません。足は肩幅程度に開いて両足にバランス良く体重をかけておくとリラックスかつ安定して立つことができます。プロポはあまり前に出して持つと他の人の邪魔になることがありますので、最初のうちにプロポの一部を胸やへそにつけるようにして持つクセを付けておくといいでしょう。ホイラーのステアリングを持つ方法も、持ちやすい方法で構いませんので色々試してみましょう。親指人差し指の2本、親指人差し指中指の3本でつまむように持っている人が多いです。

注意して欲しいのが、ホイラープロポの場合、ステアリングホイールから決して手を離さないことです。最初のうちは手を離してステアリングをニュートラル位置に戻したくなりますが、これは最もやってはいけない操作方法です。手を離すとステアリングが中央に戻る際「びよよーん」という音が鳴りますが、この音をを鳴らさないようにするのがポイントです。とにかく最初のうちに「離さない」という習慣をつけることが重要です。ホイール位置と手の角度がおかしくなって、手を離さなければならないときは、ステアリングホイールがニュートラルになる瞬間、つまりストレートを走行中に一瞬手を離して手の角度を戻してください。
ホイラープロポのホイールにスポンジが巻いてある場合、このスポンジは定期的に交換してください。時間がたつと広がってきて緩んできます。緩むとホイールと手の角度がおかしくなることが多くなります。個人的な経験値で言いますと6年で3個位変えた記憶があるので2年に1度位のペースでしょうか。プロポそれぞれで専用品があることがほとんどで、時間がたつと入手が難しくなるのであらかじめ2~3個買って確保しておいた方がいいでしょう。

・走行前の基本!車が真っすぐ走るように調整する

実車でも同様ですが、ハンドルをニュートラルにしても真っすぐ走らないとまともな練習になりません。車が走行可能な状態になり、最初にやることはきちんと直進するかを確認することです。「真っすぐ出し」と言ったりします。アクセルを入れた際、右に行ったり左に行ったりしないか、を確認します。ステアリングを真っすぐの状態にして、ほんの少しだけアクセルを入れます。ちょっと前進して惰性で進む位で結構です。右に行く場合は左にプラスするように、左に行く場合は右にプラスするように、初心者向けのプロポでは「トリム」という設定で、中級者向け以上のプロポでは「サブトリム」という設定で調整します。概ね真っすぐ走るようになったら操作の練習の開始です。

・最初は楕円を走ることから

自動車教習所と同じで最初のうちは同じ方向に楕円を走ることから始めます。まず目印になるモノを2個置きます。空き缶やペットボトルでも大丈夫です。最近は100円ショップでも小型のパイロンが売っており、こういったパイロンを使うと雰囲気が出ます。しかし最初のうちはたいていぶつけるので飛んでいきます。そのたびに直すのも手間なので、マスキングテープなどで印をつけるなどがいいと思います。終了後はマスキングテープは剥がしましょう。まずは右回り、左回りと走らせてみましょう。ゆっくりでかまいません。こっちに向かってくるときは、ステアリングの操作が逆になります。頭でわかっていても最初のうちは混乱します。これは慣れるしかありません。

楕円走行

多少慣れてきたら直線部分でスピードを出してみましょう。このスピードだとこの辺りでアクセルを抜く、スロットルをニュートラルに戻すといい感じで曲がれる、といった加速と減速の感覚を覚えましょう。基本的な感覚を掴んだら「減速してコーナーに入り、コーナーの半分を過ぎたら加速する」という操作を試してみてください。これがラジコンをやるにあたって、基本の操作になります。バッテリー一本を使いきるまでまずはこの練習をやってみてください。スピードはそれほど意識せず、丁寧なコーナリングをするように集中してください。

スローインファストアウト

ブレーキングの方法は2種類

ラジコンを減速させる方法としては大きく分けて2種類あります。プロポのスロットルを向こう側いっぱいに押すように動かし急速に減速する「ブレーキ」と、スロットルをニュートラルに戻すことによってゆっくりと減速させる「ニュートラルブレーキ」があります。ブレーキは実車でいうフットブレーキ、ニュートラルブレーキは実車でいうエンジンブレーキです。最初のうちはブレーキ操作は難しいのでニュートラルブレーキを使うことをおすすめします。ツーリングカーの場合、通常の減速にはニュートラルブレーキを使い、ブレーキはそれほど頻繁には使用しないイメージです。Rのきついコーナーやクラッシュしそうな場合はブレーキを使用しますが操作が忙しくなりますし車の姿勢が崩れやすくなります。ただレース時にブレーキを使いこなせば強力な武器になりますので、余裕ができたら練習してみるといいでしょう。

・難易度が上がるけど必ずマスターしたい「8の字走行」

楕円走行に慣れたら次は8の字です。
これは2か所にマスキングテープで印をつけて、その間を8の字になるように走る、といった練習方法です。右か左の1方向にしかステアリングを切らない楕円走行と違い、ステアリングを左右に切るという操作が発生します。
これを始めるとステアリングから手を離してしまいたくなることがありますが、手を離してはいけません。手の角度がおかしくなった場合、直線走行中に一瞬手を放して手の角度を直しましょう。ステアリングから「びよよーん」と音を鳴らすことの無いようにしてください。さらに「減速してコーナーに入り、コーナーの半分を過ぎたら加速する」ということも意識してやっていると気がついたらバッテリーが無くなっていると思います。慣れてきたら減速時に、完全にスロットルを戻すのではなく、少しだけアクセルを残して、少しだけ駆動をかけつつコーナーを回ってみてください。また、立つ位置を変えるのも効果があります。最初に立った位置から90度ずらすだけでもかなり操作の感覚が変わります。

8の字走行

・自分でコースを作ってみる

駐車場1台分でもコースを作ることは可能です。場所を確保できたら、オリジナルのコースを作ってみましょう。
コースを作る際のコツとしてはストレートを作ること。これによりメリハリのある走行が出来ます。クネクネ曲がったジムカーナのようなコースもいいのですが、ストレートでスピードを出すことで反復練習のストレスも軽減します。
これも「減速してコーナーに入り、コーナーの半分を過ぎたら加速する」を守って丁寧なコーナリングをしましょう。こういったオリジナルコースを作った際も、立つ位置を変えてみるのも変化があって面白いです。

また人数が集まるようでしたら、フットサルコート等を貸切にすることも可能だったりします。ラジコンを楽しむ人が増えることで楽しめる場所もきっと増えると思いますので、まずは自分が楽しめるように試行錯誤してみることもラジコンを楽しむ一つの方法かもしれません!

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