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2019年12月11日更新 1813

身近ならっきょを餌にしたイイダコの釣り方とは?仕掛けやタックルについても解説

イイダコは最大でも30cmほどの小型のタコで、産卵期に卵を抱えたメスを加熱して調理するとお米そっくりの卵が出てくることから「飯蛸」と名づけられております。クセのない味わいとして全国で愛されており、イイダコ漁に用いた弥生時代の蛸壺が出土するほど日本人と馴染みの深い食材です。そんなイイダコですが、ユニークな釣り餌として「らっきょ」を用いた方法で釣り上げることができます。らっきょを用いた釣法は、ルアーフィッシングのように手を汚さず簡単な仕掛けで釣り上げることができるので、虫餌が苦手な方にもおすすめできます。イイダコをらっきょで狙うための詳細や、釣りに役立つ豆知識を解説していくのでぜひ釣行予定の参考にしてみてください。

OutSeekers編集部

OutSeekers編集部

イイダコがらっきょで釣れる理由

そもそも何故らっきょでイイダコが釣れるのか疑問にお思いではないでしょうか?理由としてはイイダコはアサリなどの二枚貝を主に捕食しており、らっきょの形と色が二枚貝に酷似しているからと言われております。さらにタコの目は光を取り込み焦点を定めることができるので、海中の生物でも特に人間の目に近い構造をしていると言われております。匂いや光で反応する魚と違い、タコが貝の形を目視で認識できるほど視覚に優れていることもらっきょで釣り上げられる大きな要因の1つでしょう。そのため二枚貝に似ている物体であれば、らっきょ以外でも消しゴムやプラスチック片なども釣り餌として使用することが可能です。堤防から狙う場合は海底を探る釣りの性質上、根がかりが発生しやすいので仕掛けは多めに用意することをおすすめ致します。

らっきょを用いたイイダコ釣りの仕掛け

イイダコ釣りのらっきょは2種類

生らっきょ

ネギ科の野菜であるらっきょはどこのスーパーでも購入可能なお馴染みの食材ですね。千葉県沖では古くからイイダコ釣りに用いられてきた釣り餌です。釣り餌としては白ければ問題ないので、生でも漬物でもいずれのらっきょでも使用可能です。漬け物タイプであれば、余ってしまっても釣行の小腹満たしとしても最適。あくまで白い物に反応する習性を利用する釣りなので、漬け物の香りによってイイダコ釣りの釣果に差が出ることはありません。釣り餌としても1パックで使い切れないほどの量を手軽に入手できる、コストパフォーマンスにも優れた釣り餌です。

擬似餌らっきょ

らっきょという名目で販売されていることもありますが、白いゴムやプラスチック材の擬似餌です。暗闇の中で光を放つ蛍光タイプや、派手な色味を乗せた商品も存在するので、釣り場の環境に合わせて白色以外を選択することが可能となります。イイダコのノリが渋い時や、潮の濁りが激しい時の非常用として常備しておきたいところ。特に生らっきょのようにテンヤへ縛りつける手間がないので、仕掛けを作成する時間がない方にもおすすめです。

らっきょの仕掛け

テンヤ

らっきょを縛りつけるのにも、必要不可欠な仕掛け。らっきょだけではなく実際にイイダコが捕食する二枚貝や、海老や蟹といった甲殻類、さらにオリジナルの餌を使用することも可能です。イイダコはアタリが繊細なので、10号以下のテンヤが使用しやすいでしょう。

スッテ

白いプラスチックや海老の擬似餌に円状のカンナがついた、イカを狙うエギのイメージに近い仕掛け。テンヤの針が2〜3つに対し、多数の針を持ち合わせているのでバラシが少ないため確実に釣り上げたい方におすすめできる仕掛けです。一つの竿に複数取りつけ、数杯以上を狙うことも可能なので特に活性が上がる秋頃の数釣りに最適。ただし乗合船で使用する場合は乱獲防止のため使用禁止の場所も珍しくないので、事前に確認が求められる釣具となります。またカエシの形状から非常に根がかりが発生しやすいので、岩場の多い堤防釣りには向いていません

らっきょの縛り方

釣り餌として使用するらっきょは、スーパーなどで買える100円程度のパックがあれば1日を通して使用可能です。パックタイプは、釣り場へ持ち込むために小瓶に移し替えておくと移動中に汁があふれず使いやすくなるので非常におすすめです。

らっきょ装着前のスッテ

爪楊枝を縦に差し込み、タコ糸や輪ゴム、古いヘアゴムなどで縛りつけたら完成。意外と爪楊枝は弾力があり丈夫なので、キャスティングごとに外れないように頑丈に縛りつけるのがコツです。

無類ヘアゴムを使用して縛りつけたらっきょテンヤ

イイダコの生態とポイント

威嚇するイイダコ

イイダコの主食は二枚貝や小さな甲殻類。時には捕食した二枚貝をそのまま住処や産卵場所にしてしまうユニークな生態を持っています。貝殻が含まれた砂浜が続き、ほどよく岩場が点在しているような場所が理想のポイントです。イイダコは昼間には隠れ家でジッとしており、周囲が暗くなると餌を求めて這い出してくる夜行性。そのため夜釣りのほうが、釣果が上がりやすいターゲットとなります。

真水を嫌う性質を持っており、卵が孵化する季節に大雨が降ると仔蛸が死んでしまうため、豪雨災害が続くと不漁になるとも言われております。ポイント選びの際には、真水が流れ込む汽水域となる河口から可能な限り離れた場所がおすすめです。

イイダコの釣れる季節

一年中釣れるイイダコですが、最も釣れやすいのは産卵期に体力をつけるために活性が上がる秋となります。特に秋にはアサリや小型の甲殻類を求めて、岸辺付近まで接近するので堤防からでも狙いやすい季節です。旬を迎える冬から春にかけては数は上がらなくなるものの、メスが抱えた卵の大きさが最大になり一杯ごとの質が高くなる季節となります。

寿命は1年半ほどと短く、産卵期は真冬から春にかけて訪れるので、名前の由来である飯持ちと呼ばれる卵を抱えた雌は冬に釣り上げることが可能です。総産卵数が10〜20万個に及ぶマダコとは違い、イイダコは300〜400個ほど。一粒一粒がマダコの倍以上の大きさを誇るため、独特の食べ応えが生まれるのが美味しさの秘密です。

イイダコ釣りのテクニック

イイダコのアタリは繊細

小型のタコなので体重の比重が小さく、小さな体で仕掛けに手を伸ばすのでアタリは非常に繊細です。好奇心旺盛ながらも、怖がりな一面を持つタコなので大きなアクションはNG。船から狙う場合は底に定着したのを確認したのち、僅かに底から浮かす釣り方が一般的です。この状態を保てばイイダコが乗ると竿自体に自然と重たくなるアタリが発生するので、慣れてしまえば次々と釣り上げられることも。

20cmを超える大きさになると、水管から水を吹き出す力も強くなるので必然的にアタリが分かりやすくなります。一方堤防や砂浜から狙う場合は底を引きずりながら様子を見る釣りとなるので、重過ぎる仕掛けではイイダコの体格上アタリがわかりづらくなる原因となります。飛ばしたい距離とのバランスを見ながら、重さを調整するのが岸から狙う上で釣果を上げるポイントです。ただしイイダコのアタリが感知できる程度の重さの仕掛けは、強風時には流されてしまうので天候に気を配る必要があります。

イイダコの巻き取りは一気に

らっきょを用いたテンヤはカエシがついていない商品がほとんどなので、アワセた後に巻き取りを止めてしまうと簡単に針から逃げ出してしまいます。小型のターゲットである以上アタリが繊細なため、巻き取ってみると釣れていたケースも珍しくありません。重みを感じ取った後には、一度完全に仕掛けを巻き取ってしまう方法がイイダコ釣りにおいての秘訣となります。またテンヤを使用したタコ釣りの詳細は以下の記事で解説しておりますので、興味がある方は是非参考にしてみてください。

イイダコ釣りにオススメのタックル

ロッド

イイダコ狙いには、マダコ釣りのような大物や重いテンヤにも耐えられる強靭なロッドは必要ありません。堤防から狙う場合は、キス釣りなどで使用する投げ竿の流用で十分対応可能。舟釣りでは微妙な重みを感知する必要があるので、竿先が柔らかいロッドが有利となります。特にDAIWAの入門ロッドとなるリバディクラブ ショートスイング20-330が投げ釣りを始めとした釣りへと応用可能で、機能性も申し分なくコストパフォーマンスに優れるおすすめの商品です。

リール

イイダコ釣りに限らず、タコ釣り用の仕掛けはカエシがついていない商品がほとんどなので手を止めずに一気に巻き取ってしまうテクニックが必須となります。タコ釣りに限らず凡庸性が高く、トラブルが少なくコストパフォーマンスに優れるダイワ レブロスシリーズの3000番台を選ぶと間違いないでしょう。

ライン

使用するラインは船釣りの場合PEラインの1号、堤防から狙う場合は1.5号がおすすめです。理由としてはPEラインはポリエチレンを素材とした強度に優れるラインであることや、他のラインに比べて細く空気抵抗を受け難いので飛距離を伸ばせるといったメリットがあります。PEラインのデメリットとなるラインの浮きやすさは、仕掛けをしっかり沈め底を取るイイダコ釣りでは特に気になりません。

堤防から狙う場合、小型なターゲットであるイイダコ狙いで1.5号は太く感じますが、時々掛かるマダコなどの大物の外道にも耐えれる強度の確保が目的となります。またナイロンは伸びる性質からイイダコだけに限らず、抱きかかえるアタリが特徴のタコ釣りには不向きなので注意が必要です。

デビルネット

イイダコは逃走の達人で、骨を持たない筋肉で構成された体を巧みに使い、わずかな隙間でもこじ開けて出て行ってしまいます。そのためバケツやクーラーボックス程度では簡単に逃げ出してしまいます。大量に釣り上げたのに、帰り際に明らかに数が減ってしまっていることも珍しくありません。イイダコをターゲットとした釣行へ向かう前に、タコの逃走防止として販売されるデビルネットを用意することをおすすめします。

らっきょの仕掛けで稀にかかる外道達

らっきょを使用して狙うイイダコ釣りですが、海底を探る性質上、生息地が被る意外な外道がかかることも。らっきょテンヤにイソメなどの餌を使用した釣り針を装着し、イイダコと同時にキスを狙う投げ釣りを行う手法も存在します。イイダコの仕掛け自体がシンプルなので、オリジナルの仕掛けを開発するのもイイダコ釣りならではの楽しみ方ではないでしょうか。そこで、イイダコ釣りで稀にかかる、嬉しいゲスト達を紹介していきましょう。

イカ類

イイダコと同じく、軟体動物仲間であるイカも掛かることが多い外道です。特にスミイカが外道として釣り上げられることが多く、タコに比べて大量の墨を吐き服を汚す恐れがあるので確認後には速やかに水面で吐かせて取り込みたいところ。イイダコ狙いの仕掛けに掛かるイカは、小柄なサイズが釣れることが多いようです。

マゴチ

ごく稀に上がって来る、最も大型の外道です。小型のベイトを捕食するフィッシュイーターで、イイダコの天敵となります。掛かることはごく稀ですが、時折予想外のファイトが発生することも頭に入れておいて損はないでしょう。

釣った新鮮なイイダコを使った料理

イイダコ料理

真夏に旬を迎えるマダコとは対照的に、イイダコの旬はは12〜3月の冬から春。旬を迎えたイイダコはメスは「飯持ち」、オスは「スボケ」と呼ばれ市場では区別されています。特に「飯持ち」となるメスは、オスの2倍以上の価格帯まで跳ね上がる高級食材。身からあふれんばかりの卵は独特の感触が味わえる珍味とされており、スーパーなどでは滅多に見かけない希少価値の高い食材です。イイダコは一般的に食用として販売されるマダコに比べて、加熱しても硬くなりにくい食材として人気を誇っており、料理方法は唐揚げや茹で蛸、タコ飯と豊富な調理方法が存在します。

釣り人ならではの楽しみがコリコリとした歯応えと、新鮮そのものを味わえる生食。イイダコはサイズ感も丁度良いため、クチバシと内臓を取り除いてワサビ醤油でそのまま食べる方法が絶品です。どうしても泥などの汚れが吸盤に溜まりやすいので、一杯ずつ脚部分を念入りに洗い流し調理を行いましょう。

身近ならっきょでイイダコ100杯超えも狙える!

専門に狙うと繊細ながらも奥深く、釣った後の楽しみも格別なイイダコ釣り。舟釣りではコツさえ掴んでしまえば100杯を超える釣果が珍しくないほどの数釣りを楽しめるので、自己最高記録を更新していくのもイイダコ釣りならではの楽しみではないでしょうか。らっきょという他の魚介類では楽しめないユニークで手軽な仕掛けを使用し、手のひらより小さな可愛らしい姿を見せてくれることから女性や子供にもおすすめできるターゲットとなります。秋から春にかけて旬の味を楽しむ釣りを模索している方は、是非イイダコ釣りを選択肢として加えてみてはいかがでしょうか。

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